コーポレートガバナンス

基本的な考え方

当社は「変わりゆく社会から必要とされ続け、最も信頼される会社になること。自動認識事業で世界ナンバーワンになること。」というビジョンを掲げ、会社の持続的成長と中長期的な企業価値向上を目指しており、これを支えるコーポレートガバナンス体制の構築と継続的強化が経営の健全性・透明性・効率性を確保する上での重要課題であると捉えています。

この体制の基盤として、当社は監査役による監査機能の強化を図る一方、独立社外取締役を過半数とした取締役会構成を実現することで、透明性の高い経営監督機能の強化を図り、株主をはじめとするステークホルダーのために実効性のあるコーポレートガバナンスの実践に努めてまいります。

コーポレートガバナンスの体制

1.株主総会

当社は、株主総会を剰余金処分、役員選任等の重要事項決議を行うとともに、事業報告等を通じ株主の皆さまと直接対話することで、当社への理解を深めていただく最も重要な場として位置付けています。この目的に沿うために、原則として他社の総会が重なる集中日を避けた開催日を設定するとともに、株主総会では株主の皆さまのご質問・ご意見に対し、丁寧な説明を行うよう努めています。

2.取締役会の体制・運営

当社は、監査役制度を採用し、併せて執行役員制度を導入することにより「経営の意思決定および監督機能」と「業務の執行機能」とを分離させ、意思決定の迅速化を図っています。

また、取締役会の構成としては、1999年から社外取締役を置き、さらに2002年より複数体制とし、その後その重要性が増す中で2016年より取締役会の過半数を社外取締役で構成し、その全員を独立社外取締役として東証に届け出ています。社外取締役は、会社の持続的な成長を促し中長期的な企業価値の向上を図る観点から、異なった分野の専門的な知識と豊富な経験をもった人財を選任しており、現在5名のうち2名が女性となっています。

コーポレートガバナンス体制の変遷

また、取締役会において公平な審議を行うため、取締役に序列を設けない体制を採用しており、議長につきましても、社外取締役を含む非業務執行取締役の「輪番制」としています。

さらに、取締役会の審議の実効性を高めるため、「取締役会懇談会」、「非業務執行の役員合同ミーティング」、「ビジネスリスク委員会」を定期的に開催し、業務執行の理解を深めるとともにビジネスリスクの検証、分析およびモニタリングを実施しています。

なお、当社の取締役会構成は、既に多彩なバックグラウンドを持つ独立社外取締役が過半数を占める体制となっており、指名・報酬などに関する検討を行うに際し、独立社外取締役が適切に関与・助言を行える状況にあります。取締役会の総意として、屋上屋を重ねず取締役会で全員の協議を行うことが、より迅速かつ多面的な検討を行うことに資するだけでなく、取締役会そのものの機能強化につながると判断致しました。従って、指名・報酬に関する諮問委員会は設置しておりません。

コーポレートガバナンス体制図

3.取締役会の実効性に関する評価

当社は、持続的な企業価値向上にむけ、コーポレートガバナンスが有効に機能しているかを検証し、適切な施策を講じるために、取締役会の実効性に関する分析・評価を毎年行うこととしています。

アンケートは、実効性の向上の進捗が把握できるよう、前年の項目を軸として、コーポレートガバナンス・コード(以下CGC)に基づく以下の6項目11問の形式で行っています。

①アンケートの項目

・評価項目(カッコ内は関連するCGC番号)

  • a.取締役会の構成(CGC4-8,4-11)
  • b.取締役会の運営(CGC4-12)
  • c.取締役会の役割(CGC4-1,2,3)
  • d.取締役会を支える体制(CGC4-8,10,13)
  • e.株主との関係(CGC5-1)
  • f.その他、実効性全般に関すること(自由記入)

②評価結果の概要および課題と今後の取り組み

a.取締役会の構成
  • 社外取締役が過半数を占め、経営陣への実効性の高い監督機能を発揮している。
  • 社外取締役の多様性は重要なテーマであり、維持強化に努める。
  • 社内取締役への海外人財や女性の就任は、引き続き課題として取り組む。
b.取締役会の運営
  • 取締役会では、従前より自由闊達で建設的な議論が行われている。
  • 取締役会資料の質的向上策としてテンプレート化を徹底し更にレベルアップを図る。
  • 取締役会事務局による議題準備の進捗管理を強化し、取締役、監査役が資料を事前確認する時間を十分確保する。
c.取締役会の役割
  • 議題上程は付議事項の整備に伴い改善されている。
  • 執行部の経営会議審議との連動性を高め、事業戦略等骨太の方針・計画が適時に上程されるよう指導する。
  • 経営陣の活動評価、選任・解任と報酬決定は、基準および決定プロセスを明確に定めており、引き続き実効性の高い監督を実現する。
d.取締役会を支える体制
  • 不明点や必要な追加情報の提供の場は確保されており、取締役会直轄組織であるビジネスリスク委員会も事前チェック機能を果たしている。
  • 社外取締役・監査役の情報共有の場である取締役会懇談会や非業務執行の役員合同ミーティングを継続する。
  • 定期的に社外取締役・監査役の協議の場を設定する。
e.株主との関係
  • 半期毎にIR活動で得た株主の声をフィードバックし、さらに具体的な厳しい指摘を含め報告されるようする。
f.その他
  • 業務執行上の重要課題、特に海外ガバナンス等の審議を充実させる。
  • 執行部に適時適切な議題上程と説明を求め監督の強化に努める。

当社取締役会の実効性評価結果の概要について(PDF:481KB)

4.役員報酬

①役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針に関わる事項

役員の報酬制度はコーポレートガバナンス上、極めて重要であることから、当社は役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針を定めており、その内容は以下の通りです。

a. 取締役会として、経営の重要な意思決定と経営陣の監督を行うことのできる人財を確保・維持できる「報酬水準」とする。

b. 持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するものであり、株主をはじめとするステークホルダーと価値観を共有できる「報酬制度」とする。

c. 取締役会が合理的で公正かつ透明性のある「報酬決定プロセス」を構築し、これを順守する。

②執行役員の報酬決定プロセス

以下のプロセスにより、取締役会で合理的で公正かつ透明性のある審議を行います。

役位別基準額・業績連動支給額および支給係数の改訂

原則として特段の状況変化がない限り、この水準、係数は変更しない。

当該年度評価(会社業績および個人評価)案策定

会社業績および社長指示各人ミッション達成状況について代表取締役の評価案を基に、社内取締役が協議し、多面的に評価を行う。(毎年5月)

会社業績および個人評価に応じた業績連動報酬の支給決定

評価の内容および決定プロセス等に瑕疵がないか確認の上、個人別支給額を決定する。(毎年6月)

③報酬の構成

当社の取締役にかかる役員報酬は、固定金銭報酬である「基本報酬」と「業績連動金銭報酬」および「業績連動株式報酬」により構成しています。

④支給割合の決定の方針

報酬総額の水準とのバランスを考慮しつつ、役位が上の者ほど業績連動報酬の割合を高めることとしています。

⑤業績連動報酬に関わる指標

業績連動金銭報酬が全社連結営業利益達成率と個人の課題達成評価、業績連動株式報酬が全社連結営業利益および連結EBITDA達成率と個人の課題達成評価であります。当該指標を選択した理由は、全社業績については、金銭報酬に対しては事業活動に直結した営業利益とし、株式報酬についてはより本質的な稼ぐ力を示すEBITDAを加えた結果であり、これらの業績結果のみならず、個人評価として、中長期的な会社成長に資する各人の取組み状況を含め反映すべきとの考えに基づくものです。

⑥業績連動報酬の決定方法

全社業績結果および個人の課題達成評価を社内役員が協議した上で、独立社外取締役が過半数を占める取締役会においてプロセスの確認を含め、審議し決定しています。

5.取締役候補者等の選任と解任

①選任方針

当社は選任方針として、取締役会として適切な意思決定および経営の監督を行うために、社内外から豊富な経験と専門性、優れた人格識見を有し、取締役会がその機能を発揮するため積極的に貢献できる者を透明性のあるプロセスの中で候補者として選任しています。

②選任基準

取締役および社長等執行部候補者の選任・選定に際しては以下の基準により判断しています。

a.社内取締役候補者・社長等執行部候補者

執行役員のうち、以下の各要素を保有すると認定される者とする。

  • 中長期視点での戦略的判断力(本質を見抜く力、論理的思考力、先見性、決断力)
  • 組織をまとめ、変革を促し、完遂させるリーダーシップ(協働、変革、育成をリードし成果につなげる力)
  • 自社および社会への高い倫理性と受託者精神(人格・識見、企業理念への共感、私心のなさ)
  • ベースとなる主体性と問題意識(市場、事業、自社資源、自らの資質向上)
  • 社業に関する十分な経験・知識と横溢な気力・体力(実績、健康)
    なお、社長等執行部候補者については、上記各要素における優れた資質に加え、卓越した実績・成果が求められる。

b.社外取締役候補者

経営、学識、法務、財務等、異なる専門分野を持つ多様性に留意しつつ、ガバナンス上、社外取締役が過半数となる構成の選任を行ない、以下の各要素を保有すると認定される者とする。

  • 事案の本質を見抜き、経営に対して課題を厳しく指摘できる者
  • 当社取締役会等への出席を優先できる者

③選任・選定手続き

選任については、上記方針に基づき、以下の点に留意して社内外の取締役が協議して候補者案を作成し、取締役会に上程、審議する。

  • 社長等執行部候補者については、社内取締役の評価と合議による検討を踏まえ取締役会で審議する。選定された候補者については、取締役会への定期的な業務報告や多面評価等を通じモニタリングを実施する。
  • 社内取締役については、社外役員の意見を参考に候補者案を作成する。
  • 社外取締役については、社内・社外役員による推薦者リストを参考に、社内取締役の協議を踏まえ、候補者案を作成する。

④解任・解職基準および手続き

社長等執行部の役割遂行状況が、客観的な情報を含め上記選定基準に照らし著しく乖離すると判断される場合、取締役会が合議の上、その役を解くことができる。また、取締役が上記の選任基準の事項を充足しないと認められる場合、取締役会は次期株主総会に候補者として上程しない。

以上のような施策により、実効性のあるコーポレートガバナンス体制の維持強化に努めてまいります。

6.監査の状況

①監査役監査の状況

当社は監査役会設置会社であり、監査役4名(うち社外監査役2名)で監査役会を構成しています。各取締役の業務執行が法令・定款に基づいて行われているかを監査するため、取締役会への出席のほか、経営会議をはじめとする社内の重要会議に出席し、各種意思決定のプロセスや決議内容について監査し必要に応じて意見表明を行っています。また、内部統制システムの整備・運用状況、財務報告体制、各種報告資料の検証・調査のほか、会計監査人の独立性や品質の確認等、多岐にわたる活動を行っています。会計監査人からは四半期毎に監査結果報告を受けるほか、適宜意見交換および情報の収集を行い、適正な監査ができる環境づくりに注力しています。監査室からは内部監査結果および財務報告に関わる内部統制の評価結果を定期的に受け、多面的な評価を実施しています。

②監査役会における主な審議事項

スタートアップ期にある海外子会社の業務運営体制、M&A子会社に対する企業戦略の浸透等、ガバナンス面において本社機構が適切に関与できているか注視しています。このような場合、監査役会は海外統括部門および財務経理部門から定量的、定性的な情報を入手・分析し、課題への対処が適切に行われているかを監査し改善事項があれば経営にフィードバックするとともに執行部へ改善を要請しています。

③常勤監査役の活動

監査対象の事案に対しては、現場に立脚した正しい情報に基づき監査活動を展開するとともに、社外監査役と情報共有しそれぞれ専門的な知見と客観的視点からの意見の下で協議する等、監査役会を有効に機能させ、また、会計監査人、監査室と連携して企業の健全で持続的な発展に貢献できるよう活動を行っています。

④内部監査の状況

当社における内部監査は社長直轄の監査室(担当:6名)が担当しており、独立した立場で客観的に評価を行うアシュアランス業務とアドバイザリー活動を実施しています。期初に立てた監査計画に基づき、ガバナンス、リスクマネジメントおよびコントロールの各プロセスに関連する経営諸活動の遂行状況を評価、改善するため、国内外の事業所を対象に業務監査を実施しています。その結果は監査報告書として社長宛てに提出され、指摘事項は当該部門の責任者に対し改善指示されます。指摘を受けた部門責任者は改善報告書により改善状況をフィードバックします。これら内部監査結果は監査役にも報告されます。

⑤会計監査の状況

会計監査につきましては、「会社法」および「金融商品取引法」の規定に基づき、PwCあらた有限責任監査法人により監査を受けています。当社と同監査法人または業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はありません。

7.サトーグループ税務方針

サトーグループでは、税務ガバナンス体制の強化を目的として、税務の行動規範となる「税務方針」を制定しています。

基本方針

サトーグループは「変わりゆく社会から必要とされ続け、最も信頼される会社になること。自動認識事業で世界ナンバーワンになること」というビジョンを掲げています。これはお客さまをはじめとするステークホルダーからの信頼に基づく「持続的な企業価値の最大化」を意味しています。
サトーグループは、適切な税務コンプライアンスに関する体制・運用の整備、全社員に対する啓発に努め、各国の租税に関する法令等を順守することが私たちのビジョンを体現し、信頼に基づく「持続的な企業価値の最大化」につながると理解しています。

①法令の順守

サトーグループは、各国および国際的な税法、国際機関が公表している税務に関する基準を順守し、社会的なルールや国際的な取り決めに基づいて、全ての企業活動を健全かつ誠実に行います。

②税務リスクの最小化

サトーグループは、税務リスクに対して事前に十分な検討を行い、必要に応じて税務専門家に助言・指導を依頼することで、ステークホルダーからの信頼に基づく「持続的な企業価値の最大化」のために税務リスクの最小化に努めてまいります。

③タックスプランニング

サトーグループは、正当な事業目的を伴わない、あるいは経済合理性のないタックスプランニングは、各国における適正な納税を阻害し、信頼に基づく「持続的な企業価値の最大化」を妨げる要因であると理解しています。
サトーグループは事業目的の伴わない事業体によるタックスヘイブンの利用など恣意的な租税回避を目的とするタックスプランニングは行いません。

④税務当局との関係

サトーグループは、税務リスクの低減のために各国の税務当局に対して適時適切な情報提供を行い、当局との健全なコミュニケーションを通じて、良好な信頼関係を構築できるように努めてまいります。

8.コーポレートガバナンスを支えるその他の仕組み

①三行提報

1976年から続くサトーグループの「三行提報 (さんぎょうていほう)」は、全社員が経営をサポートし、会社を良くするための独自の仕組みです。社員は現場でキャッチしたさまざまな情報や仕事を通じて得られたアイデアを三行(127文字)にまとめ、経営トップに直接、毎日提出することを業務の一つとして位置付け、実行しています。

この仕組みを通じ、経営トップはいち早く社内外の環境変化を把握し、迅速な意思決定や必要な施策を講じることができることに加え、社員が経営者と同じ目線で物事を考える「全員参画の経営」を実現しており、サトーの企業文化を支える重要な仕組みとなっています。加えて、役職や勤続年数に関係なく全社員が提言できることから、結果的に不正や不適切な行為などを防ぐモニタリングとしての役割も担っており、コンプライアンスの面においても効果を発揮しています。

②ビジネスリスク委員会

取締役会直轄組織として設置しており、実効性のあるコーポレートガバナンス体制の構築と業務の適正を確保するための内部統制システムの基本方針の運用のため、事業投融資、株式・固定資産の取得や処分、業務提携や重要な契約の締結、事業の譲渡や譲受等、会社がビジネスを推進する上で取らなければならないリスクの検証・分析および継続したモニタリングを行ない、取締役会での審議充実に貢献しています。

③ガバナンス委員会

持続的な成長により企業価値向上を図るためには営業活動を強力にリードするとともに、支援牽制機能の充実を図り、リスク管理を行っていくことが求められます。特にグローバルビジネスにおいては、さまざまな文化・風習・社会環境の中で活動する海外子会社の透明性と信憑性を確保するためのリスク管理が重要なカギとなることから、海外子会社の経営強化策を立案・推進するために、CFOの管下に横断的な組織として設置致しました。

具体的には、海外子会社の経営者に対する会社運営基本知識の教育、定款、規程、経営運営ルールの周知、財務、非財務情報を可視化する仕組みの整備、モニタリング体制の整備等に取り組んでいます。

④内部統制部

当社グループの管理部門とともに、全体最適の視点で業務を運営していくためのルールづくりと既存ルールの運用徹底および改善支援を行っています。

⑤リスクマネジメント委員会

突発的に起こりうる災害や業務上の事故等、発生を予期することが難しく、かつ事業の価値創造を著しく阻害するリスクを対象に、当社グループが抱えるリスクの洗い出しと、それらに対する具体的な対策を決め、リスク発生に備えています。

⑥社外通報窓口

社外の弁護士事務所に通報窓口を設置し、ガバナンスやコンプライアンスに関わる事項について匿名性を担保した内部通報を可能にしており、監査役会がこれを主管します。

コーポレートガバナンス報告書

最新のコーポレートガバナンス報告書は、以下のリンクをご参照ください。

コーポレートガバナンス報告書(PDF:508.2KB)

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