事業概況

「平成30年3月期 決算短信」より

当社グループは「あくなき創造で持続可能な社会を」をスローガンに、「自動認識ソリューション事業で世界ナンバーワンになる」、そして「変わりゆく社会から必要とされ続け、世界中のお客さまから最も信頼される会社になる」というビジョンを実現するため、2017年度を起点とする5カ年の中期経営計画(2017~2021年度)をスタートさせました。本計画では自動認識ソリューション事業の収益力強化に加え、2019年度に素材事業の黒字化を達成し、グループとして持続可能な成長力と収益基盤を確立することをめざし、全社を挙げて取り組んでまいりました。(なお、直近の事業内容、外部環境の変化並びに当期の業績をふまえて、2018年度(2019年3月期)より本計画を一部変更いたします。概要につきましては後日開催する決算説明会で説明する予定です。)
当期におきましては諸施策を推進した結果、コア事業である自動認識ソリューション事業は、日本が好調に推移し過去最高の売上、営業利益となりました。また、英国のDataLase社が持つインライン・デジタル・プリンティング(IDP)技術を中心とした素材事業は、研究開発計画が一部翌期へずれ込みました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は113,383百万円(前期比106.7%)、営業利益6,249百万円(同102.4%)、経常利益5,888百万円(同108.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益4,074百万円(同126.5%)となりました。

セグメント別の状況は以下のとおりです。
当期より報告セグメントの区分を変更しております。前述の通り、当社グループは中期経営計画(2017~2021年度)のもと、報告セグメントを従来の地域別からなる「日本」「米州」「欧州」「アジア・オセアニア」の4報告セグメントから、事業別からなる「自動認識ソリューション事業(日本)」「自動認識ソリューション事業(海外)」「素材事業」の3報告セグメントに変更しております。なお、前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

<自動認識ソリューション事業(日本)>
日本事業においては、製造業や物流業を中心に需要が旺盛で、全ての市場で前年同期比増収となりました。また、同事業として過去最高の売上となり、前年・期初計画に対し増収増益を達成しました。
労働人口の高齢化や人手不足が顕在化する日本では、労働生産性の向上によって経営を最適化することは各企業の共通課題となっています。こうした背景から自動化・効率化へのニーズが高まっており、RFIDや協働型ロボットを活用したソリューション商談も格段に増えています。また製造業やヘルスケア、食品市場などでは正確性の担保やトレーサビリティのニーズも同時に高まっています。
当社はお客さまの価値向上にこだわった「モノ(製品)売り」から「コト(ソリューション)売り」への意識改革を徹底してまいりました。その結果、戦略製品であるCLNXシリーズの販売台数が大きく伸長したほか、それに伴う保守サービスやサプライ製品、ソフトウェアを組み合わせたトータルソリューションの取引も大きく伸び、増収増益そして利益率も向上しました。今後更に高度化するお客さまそれぞれの現場課題に対し、パートナーとの協業も絡めながらソリューション提案力を一層強化し、安定的な事業の成長を目指してまいります。
これらの取り組みにより、売上高70,482百万円(前期比104.8%)、営業利益5,831百万円(同127.5%)となりました。

<自動認識ソリューション事業(海外)>
海外事業においては、全般的に世界経済の景気が緩やかに回復し、増収増益となりました。プライマリーラベルを専業とする各社においては、ブラジルのPRAKOLAR社が高付加価値ラベルの販売が増加し、増収増益であった一方で、ロシアのOKIL社が為替の影響や、生産性向上及び新たな事業機会創出のための先行投資によるコスト増で粗利率が低下し、営業利益が前年を大きく下回り、全体として減益となりました。残りの各国に存在する販売子会社によるベースビジネスは、米国のSATO GLOBAL SOLUTIONS社のソフトウェア開発費増、英国販社におけるオフィス・工場移転や為替影響によるコスト増など、一部の子会社で営業赤字が拡大しましたが、戦略製品のCLNXシリーズの販売を軸に、お客さまの現場運用を改善する「モノ(製品)売り」から「コト(ソリューション)売り」の提供が全体的に進み、米国、ドイツ、アジア・オセアニア地域の子会社が順調に推移し、増収増益となりました。
これらの取り組みにより、売上高42,585百万円(前期比109.4% [為替影響を除く前期比104.0%])、営業利益1,865百万円(同113.1%)となりました。

<素材事業>
2017年1月に完全子会社化した英国のDataLase社の持つ「インライン・デジタル・プリンティング(IDP)」技術を軸として今期より本格的に取り組む素材事業は、DataLase社の既存顧客向け売上を新規に取り込む一方で、先行投資としてIDP技術に関する研究開発費や同社に係るのれん償却費を計上し、営業赤字となりました。
DataLase社においては、複数のパートナーや顧客と技術開発やIDPの本格展開に向けた商談を継続して進めており、具体的案件が複数進行中です。また、2017年11月には米国カリフォルニア州のパロアルト市にある米Xerox社のPARC(同社の100%子会社の研究所)においてIDP技術のマルチカラー化に関わる共同研究を開始しました。当社グループ内においても、DataLase社と既存グループ会社間での技術交流や、新たな顧客ニーズの掘り起しなど、既存事業とのシナジー効果創出に向けた具体的な取り組みを既に開始しております。
これらの取り組みにより、売上高315百万円(前期比342.6% [為替影響を除く前期比342.6%])、営業損失1,426百万円(前期は営業損失240百万円)となりました。

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