日本製鋼所M&E株式会社様

岩泉 様
素形材製造部
機械課
係長
導入経緯
日本製鋼所M&E株式会社 室蘭製作所様は、発電インフラ向けの大型ローターシャフトや原子力圧力容器部材など、各種鋳鍛鋼製品を開発・製造しています。同製作所は製品の位置情報を、Excelを使用して手作業で管理しており、広大な工場内で製品の探索に多くの時間を要していました。また、工程が複雑で製品ごとに担当者が異なるため、製品の位置情報管理が属人化し製品管理の効率化が課題となっていました。
導入製品・システム

Before
- 広大な工場内で製品のトレースに時間を要していた
- 製品の管理が属人化しており、部署間の連携が困難だった
- 目視での管理はヒューマンエラーのリスクがあった
After
- 二次元コードでの管理で製品のトレース時間は5分の1に短縮
- 一元管理により部署間で正確な情報共有が可能に
- 冷凍ラベルを採用することで過酷な環境下でも運用が可能に
お客さまの声
背景・課題

機械課
係長
岩泉 様
製品の製造工程の複雑さからトレースの強化が急務に
岩泉氏:当社では発電インフラ系の製品、火力発電機用のローターシャフト、原子力の圧力容器部材など、さまざまな大型の鋳鍛鋼製品を製造しています。これらの製品は受注生産が主で、製造工程も製品ごとに異なります。そのため工場内での製品のトレースが大きな課題になっていました。
広大な工場内には加工機が多数点在しており、加工機も製品も工程に応じて工場内のさまざまな場所に移動します。いずれも空いているスペースに順に置いていくことになるため、その後、製品の位置を把握するのが大変でした。
以前はExcelを使い、目視と手作業で位置情報を管理していましたが、情報が縦割り状態になっていて、製品も多岐にわたるため、担当者以外は場所を把握していないという属人化が進んでいました。そのため、担当者が休んでしまうと目的の製品を探すのに時間を要する状況でした。

加えて作業員の高齢化や人員減少も課題となっていました。以前は人海戦術で対応できていましたが、最近では5人でやっていた仕事を1人か2人で管理しなければならない状態になっています。また高齢になっている作業員も増えてきています。そのため、DX化を促進する必要性に迫られていました。
効果・評価

二次元コードの活用で位置情報の見える化を実現。トレースは5分の1に短縮
岩泉氏:導入以前は、RFIDなども検討しましたが、費用対効果を出すことが難しいと判断し、容易に運用ができ、かつコストパフォーマンスが高い二次元コードを選択しました。ラベルの強度は半年ほどテストを繰り返し、最終的に冬場は-10℃になることもある、北海道・室蘭という過酷な環境でも剥がれにくい冷凍ラベルを採用しています。
結果、PCレスでラベル発行が可能なSATO AEP(Application Enabled Printing)とSCeaTaのセットを導入しました。二次元コードとシステムの連携で加工機と製品が見える化され、トレースが容易になりました。トレース時間は導入以前の5分の1ほどになり、効率は飛躍的に向上しています。情報の一元化も実現し、特定の人間に頼らず品の情報や場所が分かるようになったため、属人化の問題が解消したのも大きいですね。自動で管理してくれる「ほったらかせる」状態になり、各工程で省力化にもつながっています。

現場の反応も良好です。当初は新しいシステム導入に対する抵抗感もありましたが、SCeaTaは誰でも簡単に操作できるので、説明会をする必要もありませんでした。実際に使ってみることで便利さが実感できたようです。二次元コードを読み取るだけという単純な操作で、以前より格段に作業が楽になったと好評です。今では「もっと活用できないか」という前向きな意見が出てくるようになりました。今後は、さらにITやIoTを利用した管理の自動化など、DX化を推進していきたいと考えています。
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