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「医薬品GMP」とは?医薬品ラベルの重要性と課題解決のポイント

病気の治療や予防など、人々の生命や健康に直接関わる医薬品は、製造過程を適切に管理して規格に適合する品質を維持しながら製造することが求められます。医薬品の製造・品質管理に欠かせないのがGMP(Good Manufacturing Practice)です。

本コラムでは、GMPの概要やGMP対応のラベル製造における課題などについて解説します。

1.GMPとは

GMPとは、Good Manufacturing Practice(適正製造規範)の略で、原材料の受け入れから製造、出荷まで全ての過程において、製品が「安全」に作られ、「一定の品質」が保たれるようにするための製造工程管理基準のことです。医薬品を製造するための要件は、医薬品GMPとも呼ばれます。

日本では、医薬品の製造販売が「医薬品医療機器等法」によって規制されており、医薬品の製造業者は「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令(GMP省令)」の順守が必須です。

医薬品の有効成分である原薬は、医薬品の品質に直接影響するため、とりわけ品質の確保が求められます。

2.GMPの三原則

GMPは、医薬品や医薬部外品の製造において「安全で高品質な製品を安定的に供給する」ための基準です。その根幹を成すのが、一般的に三原則として整理される、以下の基本要件です。

  • 人為的な誤りを最小限にすること
  • 医薬品の汚染および品質低下を防止すること
  • 高い品質を保証するシステムを設計すること

人為的な誤りを最小限にすること

安全で高品質な医薬品を安定して製造するためには、人為的な誤りを最小限にすることが重要です。製造方法や製造手順を明確に記載した標準書・手順書を整備し、現場で遵守することで、作業の属人化を防ぐとともに、誤りを最小限にするよう徹底します。

また、トラブルや手順からの逸脱が発生した際は、原因を調査し是正措置および予防措置を講じる必要があります。

医薬品の汚染および品質低下を防止すること

医薬品の製造に際し、汚染や品質低下を防ぐことが極めて重要です。GMPでは、交差汚染を防止するために必要な措置を講じることが求められています。

交差汚染(省令上では「交叉汚染」)とは、製品に別の成分が意図せず混入してしまうことで発生します。発生の典型例として、作業者に付着した粉末が作業者の移動とともに飛散する、また床にこぼれた粉末が台車などの車輪に付着して作業室内外に飛散するなどがあります。

以下は、GMPにおける管理の一例です。

  • 製造工程において、原料・資材・製品の保管や取り扱いに関する衛生管理を徹底し、品質低下を防止すること。
  • 構造設備において、専用化、適切な換気・差圧管理、清掃・消毒手順の設定と遵守が含まれること。
  • 保管時には温湿度管理を行い、記録を保持すること。
  • 試験検査設備の衛生管理、検体の適切な保管、計器の校正を行い、品質劣化を防止すること。

製品特性や汚染リスクの程度によって、必要な措置が異なるため、状況に応じた柔軟な対応が求められます。

出典:厚生労働省「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令(◆平成16年12月 24日厚生労働省令第179号)」/ 厚生労働省「GMP事例集(2022年版)について(◆令和04年04月28日事務連絡)

高い品質を保証するシステムを設計すること

製造する医薬品の品質を常に高く維持するには、作業者やタイミングに依存しないシステム設計が重要です。そのため、重要な工程や設備について、あらかじめ考えられるリスクを整理し対策を設ける品質リスクマネジメントも重視されます。
本原則では、全ての工程をシステム化し、品質を継続的に保証する体制を構築することが求められます。

具体的には、重要な製造工程でバリデーションを実施し、機器や手順が再現性をもって正しく機能するかを確認します。

また、設計適格性評価(DQ)、据付時・運転時・性能確認の各適格性評価(IQ/OQ/PQ)を文書化し、各工程で適切に実施されていることを証明することも必要です。

さらに、製造部門と品質管理部門の責任範囲を明確に分けることで、品質保証の客観性を確保します。設備の配置や空調システムなどの設計も品質維持に直結する要素であり、これらを最適化することで、誰が作業しても同じ品質を保てる体制が整います。

IQ/OQ/PQとは、IQ(Installation Qualification:据付時適格性評価)、OQ(Operational Qualification:運転時適格性評価)、PQ(Performance Qualification:性能適格性評価)を指します。

3.GMPにおける医薬品ラベルの重要性

医薬品の製造過程において、原料の取り違えや使用期限切れ原料の誤使用が発生すると、服用した患者の重大な健康被害につながる恐れがあります。

万が一製品の流通後に不具合が発覚した際は、迅速な状況把握が必要なため、原料の受け入れから製造までの各工程で、トレーサビリティを確保することが重要です。

ただし、ラベルの表示内容に不備があれば、使用や管理に必要な情報を正しく伝達できません。
トレーサビリティを確保するためには、ラベル発行時に表示内容を確認・記録し、適切に貼り付けられるように管理が必要です。

製品の品質を維持するためには、手順書に従って作業し、ラベル表示の確認と記録を適切に行うことが不可欠です。

4.GMP対応のラベルを発行する際の課題

ラベルは、医薬品の品質を正しく管理・保証するうえで重要な役割を担います。ラベルを発行する際には、以下のような課題への対応が求められます。

目視検査によるミスや手間の増加

医薬品の使用期限やロット番号を記したラベルの目視検査は、手間がかかるうえ見落としの恐れがあります。

また、印字内容のチェックを目視ではなく機械で行うとしても、ラベルの貼り間違いを完全に防ぐことは難しいため、照合工程の自動化・システム化が有効です。

ER/ES指針への対応負荷

医薬品や医療機器の承認申請や報告に関する資料は、電磁的記録で提出・保存する場合、厚生労働省のER/ES指針に従う必要があります。

ER/ES指針は、電子記録および電子署名の信頼性を確保するための基準であり、厚生労働省が定める3原則「真正性・見読性・保存性」を満たすことが要件です。

具体的には、記録の改ざん防止や責任所在の明確化を目的としたアクセス管理・監査証跡の保持、読取可能な形式での保存、長期的なデータ完全性の確保などが求められます。

また、システムのセキュリティ確保やコンピュータシステムバリデーションの実施も必要です。システム面で求められる要件が多く、企業にとっては対応の負担が大きい点が課題です。

5.サトーのラベル検査ソリューション

医薬品の使用期限やロット番号は、品質を保証するうえで欠かせない情報です。これらの検査は正確に行う必要がある一方、手作業の手間がかかりやすい上に、ガイドラインに準拠した体制づくりが必要です。

こうした負担を軽減するためには、サトーのラベル検査ソリューションを活用するのが効果的です。

PSchouette(ピーエスシュエット)

PSchouette(ピーエスシュエット)は、厚生労働省CSVガイドラインのカテゴリ3や、ER/ES指針に準拠したラベル発行・検査パッケージです。さまざまなデザインのラベルを印字できます。

文字やバーコードに加えて、かすれや汚れ、欠けも自動でチェックします。
エラーが検出されるとNGラベルであることが分かる印字をし、システムを停止させるのでNGラベルの誤使用を防ぎます。

ラベルの自動貼り付けにも対応可能で、印字から貼り付けまでの工程を効率化できます。

さらに、サトーのQMS(ISO9001)に準拠したバリデーションを実施済みである他、導入にあたって必要なIQ/OQ計画書の作成から実施、報告書作成まで、サトーが一貫してサポートします。

検査構成は、卓上型カメラ(ラインカメラ)、卓上型バーコードリーダー、ラベル発行システムなどから選択可能で、段階的な導入や将来的な拡張にも柔軟に対応します。

SALI® for スキャントロニクス CL4NX-J Plus

SALI® for スキャントロニクス CL4NX-J Plusは、設定レスで簡単に自動化を実現できる印字検査機能搭載ラベルプリンターです。検査専用のパソコンが一体型となっており、ラベル発行と同時に印字検査を行えます。

検査項目や領域の設定が不要でさまざまな印字不良を検知できる他、発行したラベル全数の画像保存に対応し、トレーサビリティにも活用できます。
さらに、目視検査を自動化することで人為的ミスや作業時間の削減につながることもメリットです。

6.システムを活用してGMPを順守しよう

GMPは、製品の安全性や品質を確保するための管理基準です。特に、人の健康に関わる医薬品においては欠かせないものといえます。

法令を遵守し、ラベル発行や検査での不備を防ぎながら、現場の負担を軽減するにはシステムの活用が有効です。

医薬品メーカーにおけるラベル発行・検査の課題解決でお困りの場合は、お気軽にご相談ください。

SATO

著者:サトーのお役立ちコラム編集部

ラベルプリンターからRFIDなどの自動認識技術まで、サトーが提供するさまざまな商品やソリューションの基礎知識や活用法、導入事例などの情報をお届けします。

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