野外の設備管理や情報管理でも、ラベルやシールは欠かせないツールとなっています。
しかし、一般的なラベルを屋外で使うと紫外線、風雨、温度差などの影響で「印字が薄くなる・消える」「ラベルが剥がれる」などのトラブルが発生しやすく、現場の作業効率や安全性に影響を及ぼします。屋外向けラベルを選ぶ際は、耐候性を考慮した素材・粘着剤・印字方式の選定が重要です。
本コラムでは、屋外でラベルを使用する際に起こりやすい課題と、失敗しないラベル選定のポイントを、導入事例とともにご紹介します。
目次
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1.屋外設備でラベルやシールを使用する際の課題
室外機やメーター、建物の壁など、屋外に位置する場所に一般的なラベルやシールを使用すると、どのような問題が発生するでしょうか。
屋外設備でラベルやシールを使用する際の課題・問題点は以下のとおりです。
- ラベルやシールの劣化
- 貼り付けの問題
ラベルやシールの劣化
屋外環境では、紫外線、風雨、温度差の影響を受けやすくなります。特に紫外線は、ラベルやシールに印刷された文字やデザインの色褪せを引き起こしやすく、長期間の使用でラベル本体や粘着面の剥がれ、ひび割れなどの物理的劣化が発生しやすくなります。
長期使用を想定した耐候性の高いラベルであっても、全ての屋外環境で同じ品質を保証できるとは限りません。
また、汚れや日射による反射で視認性が低下することに加え、薬品の付着や機械的な損傷による破損リスクもあります。
貼り付けの問題
屋外では、コンクリート壁や段ボール、木材、パイプ、カラーコーンなど、多様な素材や形状(曲面・粗面)への貼り付けが求められます。
貼り付ける対象物の素材と粘着剤の組み合わせによっては、ラベルの密着性が低下することがあります。
強粘着タイプを使うと、剥がす際に糊残りが発生し、清掃の手間が増えることもあります。
頻繁に貼り替える用途や短期間の使用では、再剥離タイプを選ぶことでラベルを簡単に剥がすことができ、作業がしやすくなります。
屋外でラベルを貼り付ける場合には、ラベルの耐候性や貼り付け対象、作業方法など現場環境に応じた粘着剤選び・事前確認が欠かせません。
2.屋外設備ならではの課題を解決するラベルやシールの選び方
屋外設備でラベルやシールを使用する場合、屋外環境に適したラベルを選ぶことが重要です。
表面基材の種類
ラベルは一般的に、表面基材・粘着剤(糊)・台紙(剥離紙)の3層構造で、「表面基材」の素材選びが屋外用途では特に重要です。表面基材の素材は紙系とフィルム系に大きく分けられます。
紙系はコストが抑えられ、印字や加工のしやすさに優れていますが、フィルム系に比べて耐久性の面で劣ります。よって耐水性や耐候性が求められる屋外では、表面に特殊な加工が必要です。
フィルム系にはPET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、塩ビなどがあり、紫外線や雨、温度変化、薬品、摩擦といった環境要因への耐性を求める用途でよく使用されます。例えば、塩ビフィルムは屋外向けのステッカーや看板、PETフィルムは電化製品の型番表示など幅広く利用されています。
粘着剤の種類
屋外環境では、貼り付け対象の材質や表面状態に応じた粘着剤の選定が必要です。一般的な強粘着に加え、コンクリートや木材などの粗面にも貼れる「粗面糊」、低温環境や結露面にも貼り付け可能な「結露糊」などがあります。
また、粘着剤は用途に応じて選択肢が異なります。一度貼って再度貼り付けることを前提とする場合は「再剥離糊」、一度貼ったら剥がす必要のない場合は「強粘着」など用途に合わせた選択が重要です。
粘着性能は基材との相性や耐候性とも密接に関係するため、使用環境や貼り付け面の条件も事前に確認することがポイントです。
印字・加工方法
屋外ラベルには耐候性、耐摩耗性、耐溶剤性などが求められるため、印字方式やラミネートなど表面処理方法も選択のポイントです。
プリンターで印字する場合は、熱転写方式や半屋外で約1カ月の耐光性を持つ感熱紙「タフネオサーマル」が適しています。
熱転写方式は、インクリボンの文字やバーコードの部分を熱で溶かして用紙に転写する印字方式です。耐熱性や耐擦過性、耐候性、耐溶剤性に優れたラベルを印字できるのが熱転写方式のメリットです。
熱転写方式で使われるインクリボンは、ワックス系・セミレジン系・レジン系の3種類に分けられます。その中で、レジン系のインクリボンは耐久性が高く、耐水性や耐油性、耐薬性に優れています。また、耐熱性、耐擦過性も高く、高温環境下でも印字が剥がれにくい特性があります。
一方、「タフネオサーマル」は紫外線や水、アルコール、油、溶剤に対して印字が消えにくいサーマル紙です。耐水、耐薬品、耐擦過に優れており、屋内で約2年、半屋外環境で約1カ月程度印字の読み取りができます。
熱転写方式や感熱ラベル(サーマルラベル)についての詳細は、以下の記事で詳しくご紹介しています。
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熱転写方式とは?ラベル発行におけるメリット・デメリットをご紹介
本コラムでは、ラベル発行における熱転写方式の特徴や実際の導入事例をご紹介します。
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感熱ラベル(サーマルラベル)の特徴と熱転写ラベルとの違いとは?
本コラムでは、感熱ラベルの概要やサトーで取り扱っている感熱ラベルについてご紹介します。
また、シールでは、紫外線による退色に強い耐候インクを使用し、ラミネート加工で保護することも有効です。
屋外での看板や注意表示など長期間鮮明さを保つ必要がある場合は、耐久性に優れた印字方式や印刷方法、表面加工を組み合わせることで総合的な耐久性が高まります。
3.屋外設備に最適!サトーの耐性ラベル
サトーでは、現場のあらゆる環境や用途に適したラベルを取り扱っています。ここでは「耐性に優れたラベル」についてご紹介いたします。
- 耐熱性や耐擦過性に優れた「ケミストラベル」
- 耐候性に優れた「ウルトラベル」
- 感熱方式でも、半屋外で約1カ月の耐光性を持つ「タフネオサーマル」 など
耐性に優れたラベルの詳細は、以下をご参照ください。
これらのラベルは、ラベルプリンターとのマッチングテストも行っており、安心してお使いいただけます。
また、ラベルやプリンター本来の性能を十分に発揮するためには、純正品のラベルやインクリボンの使用をおすすめします。
現場に適した特殊ラベルについての詳細は、以下の記事で詳しくご紹介しています。
4.導入事例
ここからは、サトーのラベルを導入し、課題解決につながった事例をご紹介します。
サーマルラベルでの高い耐候性を実現
コマツ物流株式会社様は、世界各国で事業を展開する建設機械メーカー「コマツ」の物流機能を担うグループ企業です。コマツグループの一員として、「品質と信頼性の追求」「顧客重視」をポリシーとしています。
以前は、梱包する部品や箱に貼るラベルをドットプリンターで印刷していました。
しかし、直射日光や気温による影響で、ラベルの印字が薄くなる・消えてしまうといった問題が発生しており、解決できるラベルの導入を検討していました。
そこで同社では「タフネオサーマル」を導入し、屋外での印字劣化を防止しました。耐久性が上がったことで、ラベルの貼り替え作業が不要になりました。
【導入前の課題】
- 時間の経過や屋外保管による直射日光の影響で印字が薄くなる、消えてしまうなどの問題が発生していた
- 屋外では1週間程度で印字が消えてしまうため、新しいラベルを再発行し貼り替え作業を行っていた
【導入による効果】
- 耐候性が以前のラベルより改善された
- 変更後はラベルの貼り替え作業が不要になった
具体的な事例内容については、以下もご確認ください。
5.屋外設備に使用するラベルに関するよくある質問(FAQ)
ここからは、屋外設備でラベルを使用する際に、よくある質問と回答をご紹介します。
Q1.屋外で使うラベルはどのような素材を選ぶとよいですか?
屋外用途では、PETや塩ビといったフィルム系の耐候素材がおすすめです。耐水性や耐候性が高く、紫外線や雨、温度変化、薬品にも強いため、長期の掲示に向いています。紙系の場合は、特殊なコートやラミネート加工などによって耐久性を高めることができます。
Q2.貼り付けが難しい場所にはどんなラベルを使えばよいですか?
コンクリートのような粗い面や曲面、プラスチック・金属・木材などラベルを貼る対象物が特殊な場合には、粗面糊や強粘着の粘着剤を使用したラベルが適しています。
再剥離が必要な場合は、剥がしても糊残りが少ないタイプを選ぶと、リターナブル容器など後からラベルを剥がす用途でも使えます。
Q3.屋外ラベルの印字が薄くなったり消えたりしない方法はありますか?
熱転写プリンターで印字する場合は、耐候性に優れたレジン系インクリボンを選択すると印字の耐久性を高めることができます。
また、印刷する場合は耐候性のインクや印字表面のラミネート加工など、印字を保護する方法も有効です。
Q4.ラベルの耐久年数はどのくらいですか?
使用環境や素材によって異なりますが、「ウルトラベル・ネオ」は指定プリンター・リボンとの組み合わせで、高い印字耐久性により屋外環境で約10年間使用できます。長期使用する計器類の銘板ラベルとしてよく採用されています。ただし、使用環境の影響で変動する場合がありますので保証値ではありません。
6.屋外に強いラベルで現場の悩みを解決しよう
屋外の現場は、紫外線や雨風など、屋内と比較して過酷な環境です。
屋内で使用している一般的なラベルをそのまま屋外で使用すると、文字のかすれや色褪せ、剥がれなどさまざまなトラブルにつながる恐れがあります。
そのため、耐久性が高く、屋外用途に適したラベルを使用することが大切です。
また、屋外での使用といっても、最適な組み合わせは環境や貼り付け対象によって異なります。
サトーでは、多岐にわたる条件に合う耐性を備えた耐性ラベルを取り揃えています。使用環境に適したラベルの選定でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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- ラベル・シール
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