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バーコード管理とは?導入のメリット・デメリット、向いている業務をご紹介

製造業務を行う工場や、スーパーマーケットなど小売業を営む店舗においては、製造した製品や入荷した商品を管理する必要がありますが、その数量を手作業でカウントし、手入力で台帳へ記入するのは手間のかかる作業です。また時間がかかるうえにミスを引き起こす可能性があります。

そこでバーコード管理の活用がおすすめです。対象物にバーコードを貼り付けて専用の端末で読み取ると、端末が製品 を数え、読み取った対象物の情報を自動で記録してくれるため、モノや情報を一元管理できます。実際にバーコード管理は、小売業のPOSレジや製造業のロット管理、製品の生産管理などに活用されています。

バーコード管理の仕組みや種類などの基礎知識、メリットとデメリットや具体的な活用事例について解説します。

1.バーコード管理とは?

バーコード管理は、バーコードに含まれた情報を専用端末で瞬時に読み取り、在庫数や保管場所などが管理できる、画期的なシステムです。部品の管理や、製造工程の状況が把握できる工業用バーコード、品番管理に適したバーコードなど、さまざまな種類があります。

バーコード管理の特徴

バーコードとは、スーパーやコンビニで売られている商品などに印刷されている、太さの異なる黒色のバーと明るい色のスペースを組み合わせて表現された、パターンのことを指します。この白黒の縞模様のことをバーコードシンボルといい、バーとスペースの下部には数字、文字、記号が記載されています。

またバーコード管理とは、バーコードを専用端末で読み取り、読み取った対象物の名称や、在庫状況、保管場所などを一元管理することをいいます。バーコードを読み取る専用端末は、リーダーやハンディターミナルとも呼ばれます。
バーコードは、物品に印刷したり貼付したりして用いるのが一般的です。例えば商品パッケージに貼り付けたバーコードを読み取れば、商品の名称や価格などが瞬時に把握できます。また会員カードに印刷されたバーコードを読み取れば、会員の個人情報や来店回数、所持しているポイント数などがわかります。

2.バーコードの仕組み

商品や部品の名称や価格、製造年月日などの詳細情報をバーコードシンボルと呼ばれる複数の黒い線で表現します。情報の読み取りには、バーコードシンボル専用の自動読み取り機を用います。

自動読み取り機の光をバーコードに当て、バーとスペースの反射光の強弱をアナログ波形として捉え、それをデジタル情報へ変換して、バーコードに含まれる情報を読み取ります。

読み取った情報から商品の在庫や販売数などが把握できます。

3.バーコードの主な種類

JANコード

日本でJIS規格化されている代表的な流通コードで、アメリカやカナダの「UPC」とも互換性があります。世界共通の商品識別コードでもあり、国際的には「EAN」とも呼ばれています。書籍、雑誌、家電、アパレルなどの商材で主に利用されます。

ITF

主に製品や部品が入った段ボール箱に印刷され、物流の用途に使用されるバーコードです。ITFを専用の自動読み取り機で読み取ることによって、対象物の現在地の追跡、箱の中に入っている物の判別、仕分けをして倉庫内へ保管する作業などが容易になります。

CODE39

識別したい対象物の種類が多い場合に用いられます。例えば、工業製品の製造番号や納品伝票などを表す工業用バーコードとして活用されます。米国自動車工業会(AIAG)および電子情報技術産業協会(JEITA)でも標準化されています。

NW-7

CODABAR(コーダバー)とも呼ばれ、主に番号を順番にふる、ナンバリングが必要な場合に使われます。使用事例として血液銀行や図書館の貸出管理、宅配便の伝票や会員カードがあります。

CODE128

バーコードの中に多くの情報を入れることができ、専用の読み取り機で読み取ると、それらの情報を一度に確認できます。例えば、対象物の名称・製造年月日・賞味期限・製造場所・出荷先・請求先などがわかります。

1次元シンボルと2次元シンボル

バーコードには1次元シンボルと2次元シンボルがあります。1次元シンボルは、バーとスペースで構成され、情報が水平方向にのみ表現されるもので、いわゆるバーコードなどがこれに当たります。また2次元シンボルは、ドットで構成され、情報が水平方向と垂直方向に表現されるものです。主に2次元コードなどがあります。

2次元シンボルは、小さなスペースで多くの情報が盛り込めるうえ、多少の汚れや欠けがあっても正しく読み取れます。その機能性の高さから、近年では2次元シンボルを利用する業界や企業が増えています。

4.バーコード管理を導入するメリット・デメリット

バーコード管理は、仕組みがシンプルかつスキャン作業だけで瞬時に情報を読み取れることから、業務の効率化や製品の管理ミスを防ぐ効果が期待できます。しかし新しくシステムを導入する場合は、一定のコストや業務に定着させるための手間がかかります。導入のメリットとデメリットをご紹介します。

バーコード管理を導入するメリット

業務効率化が期待できる
バーコード管理は、管理や作業にかかる時間を削減できる可能性があります。簡単な操作でバーコードが読み取れるため、担当者のスキルにかかわらず業務の質を維持することが容易になります。業務効率化により、特定の作業を担当していた人員を別の業務に割り当てることもできます。また管理アプリやシステムと連携させれば、読み取ったデータをリアルタイムに把握することもできます。
ミスを予防し、精度の向上につなげられる
バーコード管理は、バーコードをスキャンするだけで速やかに正確な情報が記録できるため、ヒューマンエラーの防止に効果的です。在庫状況の目視による確認、数量のカウント、手入力による記録を人の手のみで行うと、書き間違いや見落としなどヒューマンエラーを引き起こします。ヒューマンエラーは業務品質の低下につながるため、このような点を改善したい方は積極的に導入したほうがいいでしょう。

バーコード管理を導入するデメリット

導入や運用時にコストが発生する
バーコード管理を始めるには専用端末やシステムの導入が必要になるため、一定の初期費用がかかります。またシステムの運用中も、サーバー維持や保守管理などにコストがかかります。
お金をかけて導入したにもかかわらず、既存のシステムに対応していない、既存の業務に馴染まないなどのリスクもあるでしょう。したがって、自社に適したバーコード管理システムを選定することが重要です。
業務フローの変更時に体制整備の手間がかかる
バーコード管理の導入にあわせて、現場の業務フローを変更する必要があります。例えば読み取りの手順、間違いやエラーが発生した際の対処方法などを定めておく必要があります。このため、従業員の研修やマニュアルの作成など、運用体制を整備する手間が発生します。

5.バーコード管理を活用させやすい主な業務

便利で汎用性の高いバーコード管理は、主に対象物の識別や読み取ったモノの情報を一元管理することが得意です。特に以下の業務では、バーコード管理を積極的に導入し自動化することで、業務効率の向上が期待できます。

在庫管理

物品のバーコードをスキャンすることで、在庫数や製品の動きを可視化できます。入庫作業と出庫作業を繰りかえし、在庫数が日々変動する現場においては、在庫の正確な数量の把握や在庫情報の検索性向上にもつながります。既存の在庫管理システム(WMS)と連携させれば、在庫データをリアルタイムに管理することも可能でしょう。バーコードの情報に在庫の保管場所を組み込めば、広い倉庫などで対象物を探す手間が省け、効率よくロケーション管理が行えます。

検品作業

出庫・入庫の検品や、保管場所での棚卸しの際、作業の効率化に役立ちます。バーコードを読み取ってデータを登録することで、手動によるシステム入力などの手間を省き、作業時間を削減します。また出荷実績のデータベース化も行えます。

資産管理

現在企業が所持している資産や備品の管理を、バーコード管理で正確に効率よく行えます。資産や備品を都度人による作業で数えて帳簿に記載すると、見落としや書き間違いなどのミスが起こる可能性があります。バーコードに品名や保管場所、食品の場合には賞味期限などの情報を盛り込んで、資産や備品にバーコードを貼り付ければ、バーコードを読み取るだけで瞬時に記録できます。

販売管理

これまで商品の売り上げを一つ一つ手入力していた業務も、バーコード管理の導入で自動化できます。決済時にハンディタイプのバーコード読み取り端末を使用すれば、対象物のバーコードを読み取るだけで、値段と合計金額を算出できます。イベントや催事で物販を行う際、簡易レジとしても活用できるでしょう。

モニタリング

製品の製造工程や宅配物の追跡など、対象物の場所や状況を特定するモニタリングにもバーコード管理がぴったりです。対象物にバーコードを貼り付けて読み取ることで、対象物の所在などの状況を表示させ、インターネットと連携させれば他部署や顧客へ公開することもできます。バーコードを読み取るというシンプルな作業なので、複雑で数が多い工程をモニタリングするときにも活用できます。

6.バーコード管理の導入時によくある課題

バーコード管理を導入した場合、バーコードが正確に読み取れない、バーコードの貼り付けや読み取りに時間がかかるといった課題が発生することもあります。その際は、下記の工程を追加したり、別の機器を導入したりすることで解決できる場合があります。

バーコードを正確に読み取れない

バーコードが読み取れなかったり、読み取りにくかったりするケースがあります。この原因として考えられるものは、バーコードに汚れが付いてしまった、直射日光が当たっている、印字で不具合が発生した等の事象です。印字不良に関しては、バーコードラベルの発行時に印字品質のチェックを行うことで防止できます。

バーコードの読み取り作業に時間がかかる

バーコード管理では、物品をスキャナーで一点ずつ読み取るため、製品に付いたバーコードを探したり、読み取り後の製品を元の場所へ戻したりなどの手間が発生します。対象の製品が多い場合には、時間がかかりすぎると感じることもあるかもしれません。

その場合はバーコード管理ではなく、RFIDの導入を検討すると良いでしょう。RFID(ICチップとアンテナが組み込まれたICタグ)は、複数のタグを同時に読みとったり、離れた場所からスキャンしたりすることが可能なため、読み取り作業にかかる時間を大幅に短縮できます。

ただしRFIDはバーコードよりも導入や運用のコストが高い傾向にあるため、費用対効果を考慮して自社に適した管理方法を選ぶことが大切です。

7.バーコード管理の課題解決におすすめのソリューション

バーコード管理を始めるなら、自社の既存のツールと連携させやすく最適な機能を持ったシステムを導入しましょう。また初めてバーコード管理システムを導入する場合には、導入前後のサポートが手厚いかどうかも重要です。

バーコードの印字不良を確認できるシステムを使う

手作業でバーコードの読み取りチェックを行うと、手間や時間がかかるため、自動バーコードチェックシステムを使うと効率的です。

初めての導入をご検討ならCL4NX-J Plusがおすすめです。バーコードを発行するプリンターに、専用のキットを取り付ければ、発行と同時に印字不良のチェックができます。発行と同時のバーコードのチェックは、印刷不良を早期に検知し、不良品の流通防止につながります。また、このキットの取り付けは、プリンターの運用方法を変更せずに、作業性や正確性を向上することが可能です。

バーコード管理を含めた幅広いソリューションを用意する企業のサポートを受ける

効率化を目指す業務の内容によっては、バーコード管理以外の方法が適している場合があります。バーコード管理を含む幅広いソリューションを提供してくれる企業なら、各企業の状況に応じた、柔軟な全体最適の提案をしてくれるでしょう。

サトーは、バーコード管理のほかに、RFIDや2次元コードをはじめとした多彩なソリューションを用意しています。業界や事業内容などに応じて課題の発見から解決までを幅広くサポートし、製品の導入だけでなく、効果検証まで含めて相談できます。提供できるサービスがバーコード管理に限定されないため、課題解決のためにどのような選択肢があるのか、最も適したご提案が可能です。

バーコード管理の導入事例

関東の物流センターにおける導入事例

主に割り箸や紙ナプキンなどの消耗品を発送する物流センターでは、1日の平均出荷数が1万2000個以上あり、これらの出荷作業を約200人の従業員で行っていました。

作業の具体的な内容は、まず注文通りに保管庫から製品を移動式の棚へピッキングすること。次に出荷先ごとに製品を仕分けし、箱に詰めて梱包して出荷します。バーコード管理を導入する前は、紙に書かれたリストを目視で確認しながら製品のピッキング・仕分け・梱包を行っていました。ミスが起きないよう慎重に行う必要があるため、作業スピードには限界があり、それでもミスを完全に無くすことはできませんでした。

そこでバーコード管理システムを導入し、目視により確認していた作業をすべてバーコードの読み取りによる確認に置き換えました。すると約14%の作業時間短縮に成功しました。

多摩ニュータウンエリアの移動販売車における導入事例

多摩ニュータウンでは、高齢者や子育て世代の方々の生活利便性向上を目的に、2トン車による移動販売が行われています。販売するものは、主に生鮮食品や日用品です。

以前まで、省スペースでも利用できるレジがなく手作業で会計を行っていましたが、計算違いやミスが起こることが課題でした。そこで、ハンディタイプの読み取り機でバーコードを読み取るシステムを導入しました。

その結果、通常のレジを設置しなくても省スペースでバーコードが読み取れるうえ、正確な価格計算ができるようになりました。

8.バーコード管理で品質管理の向上と業務の自動化が期待できる

バーコード管理は、専用端末を当てるだけで情報が読み取れるという手軽さから、製品の識別やモニタリングにおける業務効率の向上が期待でき、ヒューマンエラーを防ぐことも可能です。

さらに、バーコード管理を導入する際、既存の倉庫管理システムや販売管理システムと連携させれば、社内の製品や情報を一元管理できます。バーコード管理システムを導入するなら、導入前の課題分析から導入後のサポートを一括で行うサトーまでお気軽にお問い合わせください。

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