2021年12月28日
株式会社サトー
株式会社サトー(本社:東京都港区、代表取締役社長:小沼 宏行、以下サトー)が開発した「用紙無駄なし機能付きラベルプリンタ」(特許番号:特許第6324473号)がこのたび、公益社団法人発明協会が主催する「令和3年度 関東地方発明表彰」において発明奨励賞を受賞しました。
今回表彰された発明は、先頭のラベルから無駄なく印字を可能にするもので、産業用ラベルプリンタ「SCeaTa(シータ)CT4-LX」や「L'esprit(レスプリ®)HC4-LX」などに搭載されています。
産業用ラベルプリンタは、ラベルに文字や画像などの情報を印字するための電子機器で、例えば小売業での食品ラベルや、運送業での配送ラベルなど、各種用途に合わせて、さまざまなラベルを発行します。
従来のラベルプリンタは、ラベルをプリンタに装填した後に印字を開始する場合、ラベルを印字開始位置に合わせる目的で、ラベルを進行方向に搬送する必要があるため、先頭のラベルが印字部を通り過ぎてしまい、ラベルの1枚目には印字できず、無駄にしてしまうという課題がありました。
今回の発明は、プリンタの印字部に対してラベルの進行方向の下流側に新しくセンサを設け、先頭のラベルが印字部に対して印字開始位置になるように、ラベルを逆搬送(バックフィード)することで、1枚目のラベルから印字を可能にするものです。
具体的な構成は以下のとおりです。
ラベル(2)をプリンタに装填した後、プリンタカバー(11)を閉じると、ラベルは印字部(4)とプラテンローラー(5)の間に挟まれるようにセットされます。その後、従来からある上流側センサ(9)がラベルを検知すると、プラテンローラーが回転し、ラベルを進行方向に搬送します。そして、先頭のラベルの先端が、今回の発明で新たに設けた下流側センサ(10)で検知されると、プラテンローラーが逆回転して、先頭のラベルを印字部まで戻します。この逆搬送によって、ラベルの1枚目から、無駄なく印字することが可能になりました。