2025年07月10日
株式会社サトー
株式会社サトー(本社:東京都港区、以下「当社」)は、株式会社SUBARU(本社:東京都渋谷区、以下「SUBARU」)の群馬製作所において、当社が開発した入出荷・在庫管理システム「IritoDe®(イリトデ)設備予備品管理」が正式に導入され、本格運用を開始したことをお知らせいたします。
SUBARUでは、データやデジタルを活用したモノづくりを掲げており、自動車の開発・生産体制においてもデジタルを駆使した体制づくりが進められています。その一環として、膨大な設備予備品をデジタルで管理し、省力化と業務効率の向上を実現するため、RFIDソリューションの導入に至りました。

車両組み立てを行う群馬製作所矢島工場でRFIDを活用
製造ラインの安定稼働を支える約47万点の備品をデジタル管理
SUBARUの群馬製作所矢島工場は、フォレスターなど4車種を生産し、年間40万台以上を国内外に出荷する主要な生産拠点です。同工場では、プレス、ボディ溶接・組み立て、塗装、最終組み立て、完成検査に至るまでの工程を担い、多数の機械設備が稼働しています。
生産ラインの安定稼働を維持するため、工場内には約47万点もの設備予備品が保管され、各部署によって管理されています。これらは、定期点検時の交換や、突発的な故障発生時の迅速なライン復旧に不可欠であり、適切な在庫数の維持と保管場所の正確な把握が求められます。
しかし、その種類は素材、サイズ、用途、消費速度がさまざまであり、その膨大な量から、これまでの管理には人手と時間を要するという課題がありました。

導入前の課題と、導入の効果に関するコメント
株式会社SUBARU 群馬製作所矢島工場
第2製造部 第2保全課 木村 様
矢島工場では、生産設備の安定稼働を支えるため、電気・機械部品をはじめ、油空圧機器や塗布装置関連部品など、数千種類の予備品を常時管理しています。
IritoDe®導入以前は、部署ごとに管理方法にバラつきがあり、また、Excelや独自システムで管理していたため、棚卸作業にも多大な工数がかかっていました。さらに、部署間で予備品を融通する際には、その都度、電話やメールで個別確認を行う必要があり、情報共有に手間がかかるという課題もありました。
今回、RFIDとIritoDe®の導入により、管理手法の統一化が進み、在庫管理の工数削減に寄与しました。棚卸作業も大幅に効率化され、部署間の予備品共有もスムーズに行えるようになり、全体として生産ラインの安定稼働を実感しています。
「IritoDe®設備予備品管理」の概要
設備修理に必要な交換パーツの欠品をなくし、無駄なパーツの在庫数も最適化させることを目的とし、棚卸などの部品確認作業に多大な工数を費やされている業務を効率化・改善のためのパッケージ商品です。

機能特徴
- 1.現場の運用に合わせたラベル発行
- 購入日や品名などをRFIDタグやバーコードラベルに印字・書き込むことで効率的にデータ化します。手書きや手入力によるミスを防止し、管理業務の負担を軽減します。
- 2.在庫の適正化
- 「ロケーション」や「期限」ごとなど、細やかな在庫管理が可能。また、発注点(発注基準数)管理による適正在庫の見極めが可能となり、過剰在庫や欠品による設備の稼働停止を防止します。
- 3.管理業務の効率化(棚卸し・探索)
- RFIDタグを活用することで非接触かつ一括読み取りが可能です。これにより棚卸し・探索・入出庫の作業工数が大幅に削減されます。
※記載されている会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。