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品質管理の具体的な手法は? システムによる効率化がポイント

製造業の現場では、納期を厳守した高品質な製品の提供が求められます。
不良品の流出や人的ミスの発生を防ぎ、製品の品質を保つために重要な取り組みが品質管理です。

本コラムでは、品質管理の目的や実際の取り組み内容、手法などをご紹介します。

1.品質管理を行う目的

品質管理とは、製品に要求される性能や機能などを満たすために製品製造工程においてその品質を管理する取り組みです。Quality Control(クオリティ・コントロール)の略称を使って“QC”と呼ぶ現場もあります。

不良品や不適合品の発生など、製品の品質にばらつきがある場合、顧客からの信頼や売上の低下につながる恐れがあるため、あらゆる製造現場で実施されています。特に製品品質が大きな問題につながりかねない食品や医療、自動車などの業界では欠かせない業務です。

また、似ている言葉に“品質保証”があります。品質保証は製品やサービスが特定の基準や要件を満たす「顧客が満足できる品質の確保」に努める活動全般を指します。品質管理は製造過程に関する取り組みであり、品質保証の一環といえます。

2.品質管理における3つの仕事

品質管理の業務内容は、大きく次の3種類です。

  • 工程管理
  • 品質検証
  • 品質改善

ここでは、それぞれの仕事で何をするのかをご紹介します。

工程管理

品質管理において、製造工程を適切な状態に保ち、監理する重要な業務を工程管理と言います。
製品製造では、労働力や原材料、設備などを管理し、効率的に製造できる体制を維持する必要があります。工程管理を実施することよって品質を保つだけでなく、コストの削減や設備の維持などにつなげることが可能です。

工程管理では、作業者が変わっても、一定の品質を保ったまま製品を製造する仕組みを整えることが求められます。作業手順の作成や作業者の育成、設備の維持管理、作業進捗の見える化などが取り組みの例として挙げられます。

品質検証

原材料や部品、製造工程に不備がないことを検査・検証することにより、品質を保証する業務が品質検証です。製品の原材料や部品の品質を確認する「受入検査」や生産工程内で不良品が無いかを確認する「工程内検査」、完成品が品質基準を満たしているかを確認する「最終検査」などがあります。

製品の品質は完成品だけを見れば検証できるものではありません。基なる原材料や部品、生産設備、生産工程の各ステップでの不具合の有無が大きく影響します。製品の完成後には確認できないこともあるため、受け入れ時や生産工程の途中でも品質検証を行うことが重要です。

品質改善

不良品や不具合など問題が発生した後や前に改善策や予防策を講じる業務が品質改善です。

工程管理や品質検証を実施していても、完成品に何らかの不備が出ることはあります。機械の故障や原材料の質、人的ミスなど、不備の原因を突き止めて同じ原因で不良品を出さないよう、改善策を検討・実行します。

また、後から分析ができるように、品質管理や品質検証の作業データを収集しておくことも重要です。

3.品質管理を行うための手法

品質管理は、さまざまな手法によって実施されます。
ここでは、品質管理を行うための手法をご紹介します。

PDCAサイクル

Plan(計画)・Do(実施)・Check(評価)・Action(改善)の頭文字を取った品質管理の手法がPDCAサイクルです。

以下のサイクルを繰り返し行うことにより、継続的に品質管理を実施します。

計画
実績や将来の予測を踏まえて業務の計画を立てる
実施
計画に基づいて業務を行う
評価
計画どおりに業務が進んでいるかを確認・評価する
改善
うまくいかなかった原因を検討し、改善につなげる

QC7つ道具

QC7つ道具(Quality Control Seven Tools)は、品質管理のためにデータを効果的に可視化し、問題を解析するための基本的なツールの総称です。
以下に、QC7つ道具に含まれる具体的なツールを挙げます。

グラフ

グラフは、QC7つ道具の中で最も身近な手法の一つです。
データを視覚的に表現する手法で、品質管理においてさまざまな目的で使用されます。

例えば、円グラフや棒グラフなどで数値の大小や推移、比率などを可視化し、全体の状況を俯瞰しやすくすることが可能です。

チェックシート

チェックシートは、事前に決めておいた項目ごとに点検・記録を行うシートです。
点検結果や合否などの結果を記録することにより、問題点改善につながるデータを収集できます。

パレート図

パレート図は、棒グラフと線グラフを組み合わせた複合グラフです。
優先して実行すべき改善を分析・把握できます。

ヒストグラム

ヒストグラムは、任意の区分ごとに、データ数を集計するタイプの棒グラフです。
データの分布状況を可視化できるため、要因の把握が簡単に行えます。

特性要因図

特性要因図は、問題になっている特性(結果)と、特性に影響していると思われる要因の関係をまとめた図表です。図表の形が魚の骨に見えるため、フィッシュボーンチャートと呼ばれることもあります。

散布図

散布図は、縦軸と横軸に量や大きさの項目を取り、データが当てはまる所にプロットをした図表です。
縦軸と横軸の値で表わされる2つの変数に相関関係があるかどうかを、点の散らばりから確認できます。

例えば、点が一直線に並んでいれば相関関係があり、点がバラバラのときは相関関係がないと判断します。

管理図

管理図は、時系列で工程ごとのデータを示す折れ線グラフです。
各工程の状態が安定しているか、問題が発生していないかを判断できます。

これらQC7つ道具の他に、新QC7つ道具もあります。QC7つ道具が数値を用いた定量的なデータであることに対し、新QC7つ道具は言語を用いた定性的なデータである点が違いです。

IE(インダストリアルエンジニアリング)

IE(インダストリアルエンジニアリング)は、製造工程や作業方法などを科学的に把握して、生産性を向上させる分析方法です。製造工程や作業内容ごとに従事する人数や工数を可視化して製造現場の最適化を目指す際に活用できます。

IEには多くの手法がありますが、方法の最適化を図る「方法研究」と作業時間を計測・分析する「作業測定」が一般的です。

4.品質管理の効率化に役立つサトーのソリューション

品質管理は、データの活用をすることで、より効率的に行うことが可能です。

例えば、現場の作業の進捗や商品のトレース情報をデータ化し一元管理することで、万が一、不良品が出た場合の原因究明をすぐに行うことが可能になります。また、普段から品質管理における課題の分析を行いやすくなるため、現場環境の最適化や品質トラブルの未然防止に役立ちます。

ここでは品質管理の効率化に役立つ、サトーが提供するソリューションをご紹介します。

Trace eye® Material-Pro

「Trace eye® Material-Pro」は、原材料入荷から製品出荷まで工場内のモノの動きを一元的に管理し、品質情報をひも付けられるシステムです。

製品の品質を保つためには、原材料の入荷から製造、製品の出荷まで一連の工程を正確に把握、管理する必要があります。

本システムでは、バーコードや2次元コード、RFIDを活用して各工程のモノの流れをデータ化することで、目視や手書きによる人的ミスを防止し、作業の効率化や品質向上につなげることが可能です。

また、原材料管理や製造管理など、目的に合わせてモジュール単位での部分的または段階的な導入にも対応しており、スモールスタートを支援します。

Trace eye® Material-Proの詳細は以下でご確認ください。

トレース情報の精度向上を実現するソリューション

工程管理においては、次のような課題があります。

  • 作業工程や仕掛品の進捗状況が正確に把握できない
  • 各工程の作業生産性のバラつきがある
  • 工程管理のための帳票記入に手間がかかる など

品質管理を強化するためには、製品のトレースはもちろん、製品と作業者や作業内容のひも付けも必要です。

RFIDや位置測位技術(RTLS)を活用すると、作業者の動線や作業内容、モノの位置を正確かつリアルタイムに把握し、仕掛品の進捗状況や作業工程を可視化できます。

作業者が意識することなく、自動で工数データを取得できるので、工数管理のために作業を中断する必要がなくなります。また、工数を正確に把握できるようになることで、ボトルネックとなる工程を把握し、付加価値の高い作業に人材を集中投下するなど、適正な人員配置にもつなげられます。

サトーは、多くの生産現場においてトレース情報の精度向上を実現してきました。位置測位ソリューション、RFID、バーコード・2次元コードなどの自動認識技術を活用することで、お客さまの工程管理・品質管理に関する課題を解決します。

システムを活用して品質管理を効率的に

品質管理は、ユーザーが安心して利用できる製品づくりと利益向上の観点から製造業において重要な役割を担っています。

一方で、品質管理の業務は多岐にわたり全てのタスクを人手で処理するのは難しいため、効率的な手段としてシステムの活用をおすすめします。
品質管理のお悩みを抱えている方は、ぜひお気軽にサトーへご相談ください。

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