2022年11月17日
サトーホールディングス株式会社
※当資料は、2022年10月31日に欧州子会社SATO Europe Gmbhが発表したニュースリリースの抄訳です。
次世代の自動認識技術およびタギングソリューションを展開するSATO Europe Gmbh（以下、SEG）は、スイスの自動認識技術のパイオニア企業であるSolid Solutions en Identification SA（以下、Solid）とともに、同国の大手医療サービスプロバイダーMV Santéに院内で患者の位置を確認するためのソリューションを提供しました。このソリューションでは、SEGのRAIN※1 仕様のRFIDリストバンドを使用しています。離れた所からも読み取りできるUHF帯インレイを採用することで、院内の感染リスクを抑えるとともに、病棟内の患者の位置情報をリアルタイムで取得します。
Solidは、スイス・ローザンヌにあるMV Santéの2つのクリニックにこのソリューションを導入しました。RFIDアンテナとリーダーは、読み取り距離を十分に確保でき、安定した性能を発揮するのに最適な位置に設置しています。患者が院内のあるエリアから別のエリアに移動すると、その情報を自動かつ正確に検知します。RFIDですので、リストバンドが毛布などで覆われて見えない場合でも、医療従事者は患者情報を確認することができます。
サトーグループ 海外ヘルスケア市場責任者 Kevin Allartのコメント
「Solidが求めていたのは、高性能のUHF帯RFID技術に加え、医療レベルの抗菌性と柔軟性を併せ持つリストバンド素材でした。SEGのソリューションは、患者さんの見守りを容易に実現するだけでなく、情報の正確性を高めます。その結果、病院側はリソースをより効率的に割り当てることができるようになり、コストの削減にもつながります。」
リストバンドは、プリンタ内部でプログラムを実行しラベルを発行する独自の機能（AEP機能）※2を搭載した、サトー製ラベルプリンタ「CT4-LX（UHF帯RFID対応モデル）」を使います。入院時にQRコード※3を読み取るだけで、患者のデータをその場で印字、かつエンコードします。また、リストバンドには、抗菌コーティングを施した柔らかい素材を用いているため、長時間でも無理なく装着していただけます。
Solid CEO Yves Alimi氏のコメント
「市販の患者用リストバンドをいくつか試しましたが、SEGのソリューションが格段に優れていました。サトー製UHF帯RFIDリストバンドは私たちが求める条件をすべてクリアしており、CT4-LXプリンタと組み合わせて印字やエンコーディングができるので、お客さまにとって最も使いやすく、正確性に優れたベストなソリューションでした。このリストバンドは、せっけんや消毒液に対する耐溶剤性に優れていること、また、装着感が良く低刺激性であることが何よりも重要な点でした。
SEGの技術により、病院側では業務にかかる時間の節約や、患者さんの見守りが可能となり、診察や手術を計画通りに進行できるようになりました。また、患者さんのリストバンドの装着感を向上した上に、ヘルスケア関連の法令を容易に順守することができるようになりました。Solidは、スイス国内の別のお客さまにも患者さんの見守りソリューションを展開していくことを検討しています。SEGとその次世代技術のおかげで、患者のニーズ、QOL（クオリティ・オブ・ライフ）、快適さの追求にぴったりなソリューションを提供できます。」
2018年以来、SEGのパートナーであるSolidは、コンサルティングおよびソフトウエアやハードウエアのプロジェクトのスペシャリストとして、RFID（UHF帯、HF帯／NFC）、バーコード／2次元コード、ブロックチェーン、Bluetooth®※4などのトレーサビリティー技術を活用してお客さまのデジタルトランスフォーメンションをサポートしています。高級ブランド業界や医薬品・ヘルスケア業界における豊富な実績と知見をもとに、お客さまのニーズに合った、革新的なソフトウエアソリューションを提供しています。
ヘルスケアソリューションについて、詳しくはSEG（https://www.satoeurope.com/）もしくはSolid （https://solid.ch/）のウェブサイトをご覧ください。
※1RAIN RFIDは、身の回りのあらゆるモノをインターネットに接続するワイヤレス技術です。事業者や消費者は、それらのモノを個別に識別、測位、認証し、有用に取り扱うことが可能となります。RAIN RFIDは、UHF帯RFID技術の普及促進を目的とした世界規模の企業提携団体です。NFC Forum、WiFi Alliance、Bluetooth SIGなどの無線技術に関する団体と同様に、RAINはRFIDの国際統一規格としてISO/IEC 18000-63 として標準化されているGS1 UHF Gen2プロトコルを採用しています。RAINは、RAdio frequency IdentificatioN （近距離無線通信を用いた自動認識技術、RFID）の略で、UHF帯RFIDと、クラウドへの接続を前提としています。クラウドにはRFIDで収集したデータを保存し、インターネットで情報を管理・共有します。RAIN RFIDソリューションでは、ライターやリーダーを使用してアイテムにタグ付けするためのデータの書き込み、読み取りを行い、ソフトウエアでデータを管理してアクションにつなげます。
※22022年11月の時点では、MV SantéへのソリューションにおいてAEP機能は使用されていません。
※3QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
※4Bluetooth®はBluetooth SIG, Inc.の商標です。
※記載されている会社名、製品名などは各社の商標、または登録商標です。
参考資料
Solid Solutions en Identification SAについて
自動認識およびトレーサビリティー技術を専門とし、サプライチェーン最適化に向けた包括的なサービスを幅広く提供しています。同社のコンサルティングおよびソフトウエア・ハードウエアプロジェクトのスペシャリストチームは、お客さまのデジタルトランスフォーメーションをサポートしています。RFID（UHF帯、HF帯／NFC）、ブロックチェーン、バーコード／QRコード、画像認識などの新技術を活用した自動認識やトレーサビリティーのソリューションは、サプライチェーンのセキュリティを確保しつつデジタル化をサポートします。
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