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サトー、関東地方発明表彰で「果物の食べごろ予測システム」が発明奨励賞を受賞

2023年02月24日
株式会社サトー

株式会社サトー(本社:東京都港区、代表取締役社長:小沼 宏行)が開発した「果物の食べごろ予測システム」(特許番号:特許第6622916号、以下、本発明)が、このたび、公益社団法人発明協会が主催する「令和4年度 関東地方発明表彰」において発明奨励賞を受賞しました。本発明は、サトーが販売する、果物の硬度を非破壊で測定※1し、食べ頃の目安を科学的に予測するサービス「coro-eye®(ころあい)」に採用されています。

発明者の佐渡 真一

背景

消費者の2人に1人は、購入した果物が「硬い」もしくは「熟れ過ぎていた」という経験をし、うち68%は「同じ場所で果物を購入しない」と答えています※2。しかし、同じ日に収穫した果物であっても熟度に個体差があることから、生産者や小売においても食べ頃を見分けることは難しく、消費者への間違った情報提供や、売れ残りによる廃棄ロスが課題となっています。

発明の概要

果物の種類や品種ごとに「食べ頃算出アルゴリズム」を用意し、その果物を食するのに適した期間を算出、消費者に提示します。実際に果物を食べた消費者からの評価(「早かった」「遅かった」「ちょうど良かった」のいずれか)を取得し、その情報をもとにアルゴリズムを修正することで、予測精度を高めていく仕組みです。

本発明の技術は、サトーが2018年12月に販売開始した食べ頃の目安を科学的に予測するサービス「coro-eyeⓇ」に採用されています。これまで食べるまで分からなかった果物の食べ頃が分かるようになることで、消費者の満足につなげ、生産者・小売の収益向上、廃棄ロスの削減に寄与しています。

発明者・佐渡 真一のコメント

「長い月日をかけ栽培した果物が、食べ頃を逃したことで満足されないのはもったいない」と思い、2016年に社内の新規事業提案イベントで、食べ頃の可視化のサービス(のちの「coro-eyeⓇ」)を起案しました。本発明はこのサービスの核となるものです。今後は、消費者から得られた有益な情報を事業者へ還元し、事業者がより良い商品・サービスを消費者に提供するエコシステムを構築することで、果物業界の発展に貢献してまいります。

※1広島大学特任教授で同大学内ベンチャーの有限会社生物振動研究所代表 櫻井 直樹先生が持つ特許技術を基に、当社が開発したcoro-eye クラウドサービスへの接続を可能とした非破壊式硬度測定機を、有限会社生物振動研究所が開発。

※2当社調べ。一般消費者200名を対象とした当社アンケート結果。

coro-eye®は、サトーホールディングス(株)の日本登録商標です。

参考資料

食べ頃を予測する技術について

※「非破壊硬度測定機」(中)で果物の硬さを測り、測定結果をもとに果物の食べ頃を予測する「coro-eye」の画面(右)と、測定した食べ頃予測をラベルで出力するサトー製プリンタ(左)。
  • ①食べ頃算出アルゴリズム(=マスターカーブ。経過日数×硬度のグラフ)と②官能評価(硬度×熟度食味評価のグラフ)を品種別・産地別に作成。
  • 硬度測定機を用いて現状硬度(e)が分かると、あと何日(c-f日)で食べ頃が始まり、あと何日(d-f日)で食べ頃が終わるかが分かります。

coro-eye®について

上記技術を用いて、さまざまな果物の果肉の硬さを非破壊で測定し、好みに応じておいしく食べられる食べ頃を科学的に予測する世界初のサービスです。2018年12月より全国の青果店、スーパー、デパートなどの果物取扱い店舗や、直販を手掛ける生産農家を対象に販売しています。

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