
電子機器や自動車部品、食品加工など製造の現場では、目に見えないゴミや細菌の混入を防ぐ必要があります。このような現場において、異物混入を防ぐために使われているのが“クリーンルーム”です。
クリーンルームの環境を維持するために、内部には異物が発生しやすいものを持ち込むことはできません。クリーンルームでラベルを使用するためには、専用のラベルを用意しておくことが必要です。
この記事では、クリーンルーム用のラベルの特徴や用途などをご紹介します。
目次
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1.ゴミを発生させてはいけない現場には専用ラベルが必要

クリーンルームとは、内部の空気が高度に清浄されている部屋のことです。
わずかなほこりやちりの付着も許されない半導体の製造や、細菌が品質に影響を及ぼす恐れがある食品の加工、製薬工場における薬品の製造などがクリーンルームで行われます。
クリーンルームの空気清浄度規格(ISO14644-1)の規定により、粒子の大きさに応じて空気中に浮遊する上限個数が決められており、清浄度を9段階で分類します。
発塵(はつじん)※する恐れがある一般的な紙(普通紙)はクリーンルーム内へは持ち込めません。その他にも、発塵しやすい材料や備品を使わない、堆積させない、排除するといったルールの厳守が重要です。
クリーンルームでラベルを使用する際は、発塵性の少ないクリーンルーム用ラベルを用意する必要があります。
※発塵とは、物質が摩耗や振動などによって微細な粒子に分解され空気中に飛散する現象のこと。
2.クリーンルーム用ラベルの特徴

一般的な紙と比べ、クリーンルーム用ラベルは擦ったり揉んだりしても、ちりが発生しにくいのが特徴です。天然パルプから作られた紙に特殊な樹脂を含浸させて発塵を防ぎます。発塵性の少ない無塵紙やフィルムなどが代表的なラベルの基材です。
3.クリーンルーム用ラベルの使用例
クリーンルーム用ラベルは医療機器や電子機器、製薬業界、食品加工業、航空宇宙産業など、汚染に敏感な作業において浮遊粒子の量を制御するために使用されます。
クリーンルーム用ラベルの使用例は、以下のとおりです。
プリンターで印字をしたラベルやシールをクリーンルーム内で使用する例
- 医療機器の製造や組み立て時
- 食品や医薬品の製造や包装時
- 半導体や精密機器の製造時
4.サトーのクリーンルーム用ラベル

サトーでは、発塵性の少ない無塵紙とフィルムタイプの2種類のラベル基材をご用意しており、クリーンルームでも安心して使用することが可能です。
またラベルやインクリボンの紙管をプラスチック支管へ変更することもできます。
5.その他の用途のラベルにも対応可能

サトーではクリーンルーム用のラベル以外にも、耐熱ラベルや耐溶剤ラベル、環境配慮型ラベル、セキュリティラベルなど、さまざまな用途のラベルを取り扱っていますので、用途に適した種類のラベルを選んでいただくことが可能です。
数百を超える基材から表面基材や粘着剤を組み合わせ、お客さまのご要望に最適なラベルをご提案します。
また基材開発や製造から出荷までをすべて自社内で行っており、品質管理および品質保証に関する国際規格(ISO9001)や、環境マネジメントシステムに関する国際規格(ISO14001)の取得、サトー独自の環境基準の制定など安心を提供する環境づくりも行っています。
さらに自社プリンターを使ったテストも行い、お客さまが安心して使用できるラベルをご提供します。
サトーのプリンター用ラベルの詳細は以下をご確認ください。
6.ラベルプリンターがあれば必要に応じたラベル発行が可能
クリーンルーム用のラベルを導入する際は、ラベルプリンターも併せて導入するのがおすすめです。
ラベルプリンターの主な導入メリットは以下のとおりです。
- 必要な時に必要な分のラベルを発行できる
- 外注に比べ欠品のリスクが少なく、コストカットと納期の短縮が期待できる
- 印字内容の変更が容易
- レイアウトや印字内容の変更が必要となった場合も、その場で発行できる
サトーは、お客さまの課題に応えるためプリンターとラベル・リボンの最適なマッチングを行っています。サトー製プリンターには、ぜひサトーの純正ラベル®をお使いください。
サトーのプリンターの詳細については以下をご参照ください。
7.クリーンルーム用ラベルでクリーンルームの環境を維持しよう
クリーンルーム内の環境を維持し商品品質を保つためには、異物を持ち込まないだけでなく発生させないことも重要です。そのためには、発塵の恐れが少ないクリーンルーム用のラベルの使用が有効です。
クリーンルーム内で使用できるラベルをお探しの際は、サトーへお気軽にご相談ください。
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- ラベル・シール
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