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RFIDの基礎

RFIDを導入する際に重要なことは、RFIDがどのような技術で、自社にどのようなメリットをもたらすかを深く理解することです。
用途によっては、バーコードなどの他の自動認識技術が向いている場合もあるため、各技術の特性を知り、比較検討する必要があります。

ここでは、RFIDを使用するメリットや基本的な特徴、バーコード・2次元コードとの違いなどを解説します。

RFIDの5つのメリット

1非接触で読み書きができる

バーコードのようにスキャナを正確に照射する必要がなく、離れたところ・高いところにある商品など長距離の読み取りも可能です。

2隠れていても認識できる

対象物が見えなくても、読み取りが可能です。箱に梱包されている商品でも箱の外から読み取ることができます。

3一括読み取りができる

一度の読み取りで複数のRFIDタグ・ラベルを読み取れるため、棚卸しなどの作業時間の大幅な削減が期待できます。

4データ書き換えができる

活用シーンに応じて情報の追加や変更が可能です。工程ごとの情報書き換え時でもRFIDタグ・ラベルを付け替える必要がありません。

5汚れたタグ・ラベルでも認識できる

バーコードや2次元コードと違い、タグやラベルに汚れが付着しても読み取りが可能です。

バーコード・2次元コードとRFIDの比較

RFIDをバーコード・2次元コードと比較した場合の特徴です。

この表はスクロールしてご覧いただけます。

種類 RFID バーコード/2次元コード
書き換え ×
遮蔽時の読み取り ×
複数同時読み取り
コスト
耐性(汚れ)

周波数帯ごとの特徴

無線通信を行うRFIDはさまざまな周波数帯を使用しています。周波数帯には、LF帯、HF帯、UHF帯などがあり、それぞれ読み取りの特徴が異なります。

各周波数帯の特徴

周波数帯 通信距離 通信範囲 通信速度 複数認識 タグ
標準化
金属※1
LF帯(135kHz未満) 3~30cm ×
HF帯(13.56MHz) 5~50cm ※2
UHF帯(860-960MHz) 3~8m
  • ※1専用タグ・ラベルを使用することで読み取り精度が向上します
  • ※2周波数帯域(バンド幅)の差によって異なります

通信距離と通信範囲のイメージ

UHF帯(860-960MHz)

UHF帯は通信距離が長く、広範囲の読み取りに適しています。アンチコリジョン(複数読み取り)性能が高いことも特徴です。

複数一括読み取り

一度に複数の商品を読み取れるので、アパレル店舗やバックヤードでの棚卸しに最適です。

値札を一つずつスキャンする必要がなく、作業時間の大幅な削減が可能です。接客や商品知識を深める時間が増え、お客さまへのサービス向上につながります。

離れていても読み取り可能

製造・物流現場の入出荷管理などでは、長距離や広範囲に読み取りができるUHF帯での運用が適しています。

工程間にゲートリーダーを設置することで、製品の移動と同時にデータの収集も可能です。パレット単位や大型製品の読み取りも簡単に行えます。

HF帯(13.56MHz)

HF帯は近距離での確実な読み取りに適しています。電磁誘導方式による通信は、水分の影響を比較的受けにくいことも特徴です。

近距離での確実な読み取り

近距離での確実な読み取りは、生産工程の進捗管理などで使用されています。

限られた範囲内を確実に読み取ることで、生産ラインを止めることなく非接触で正確なデータ収集が可能です。

水分にも強い読み取り

水分に強い特性は、点滴パック用ラベルやリストバンドにも適しています。

点滴パックや人体などの水分が多い被着体でも安定した読み取りが可能です。RFIDリストバンドは睡眠中の患者を起こさずに非接触で読み取ることができます。

HF帯 - NFC(13.56MHz)

NFCは「かざして読む近距離通信タイプ」のRFIDです。HF帯の中でも1対1の認識に特化していることから、個人認証の用途で普及しています。
スマートフォンやタブレットなどとの親和性も高く、コンシューマ市場で幅広く活用されています。

かざして読む個人認証

かざすだけで入退出管理、スクールバスの乗車記録などにも活用できます。

近接読み取りは、社員証や学生証、会員証といった個人認証用途に最適です。電子錠やPCログインツールとの連携でセキュリティ対策にも活用できます。

NFCサービスとの連携

NFC対応端末やKIOSK端末などを経由したネット連携で、お客さまへの情報発信ツールとして活用できます。

NFCタグを貼り付けたポスターなどからWEBサイトに誘導し、実店舗への訪問やイベントなどでの人と情報の接点を増やします。

RFID導入のステップ

関連情報

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