日野グローバルロジスティクス株式会社(旧:日野自動車株式会社)様
「ベテラン頼みの現場が新人でも最短1日で一人前の仕事ができるように。ストレスなく働けるようになって労働力不足の解消にもつながっています。」
日野グローバルロジスティクス株式会社
福田 和也 様
補給管理部
部品管理G
大河原 稔 様
企画室
主幹
上野 享祐 様
常務取締役
関本 卓 様
企画室(兼)補給管理部
物流管理G
主幹
※写真左から:福田様、大河原様、上野様、関本様
導入経緯
「ヒノノニトン」のCMでも知られるトラック、バスに特化した自動車メーカーである日野自動車様。安全な自動車の運用には日頃のメンテナンスが欠かせません。トラック・バスは購入後も定期的なメンテナンスが必要ですが、そこでは数万点に上る「部品」が必要です。日野自動車様の日野グローバルパーツセンターは、部品供給の最新の拠点です。毎日のように大量の部品を入荷するのですが、ベテランのカンとコツに頼った状態で、新人が育てにくく、作業習熟の改善が急務でした。
Before
ベテランのカンとコツに頼っており、新人と作業効率に数倍の開きがある。
After
新人でもベテランに近い作業効率を実現。ベテランの作業効率も向上。
Before
新人の教育に2週間以上もかかってしまう。
After
教育に要する期間が最短1日に短縮。
Before
レイアウト変更をすると覚え直しになるため、なかなか変更できない。
After
覚え直しの必要がなくなり、レイアウト変更による生産性向上も実現。
導入システム
Visual Warehouse®経路案内ソリューション
Visual Warehouse®経路案内ソリューション
作業者が移動経路を先読みできるような画面と音声ナビゲーションを実現しています。経験の浅い作業員であっても、熟練作業者と同等のパフォーマンスを発揮します。
京都の住所の仕組みを応用した「碁盤の目ナビ」で、最寄りの交差点を基準にナビゲーションします。「行き先」(対象品)だけでなく、「行き方」が分かるので誰でもどの通路を通るか迷うことはありません。
Visual Warehouse®格納作業~製造向け~
お客さま事例動画
お客さまの声
ベテラン頼みの入出庫作業から脱却したい
1917年に国産初の試作トラックの開発以来、トラック・バスのメーカーとして、日野自動車は大きく成長してきました。現在では90を超える国と地域で日野の「はたらくくるま」が活躍しています。そこで欠かせないのが、メンテナンス用の部品の供給です。必要な部品を必要な時に必要な場所に供給する拠点が、日野グローバルパーツセンターです。
上野氏
扱う部品の数は15万点以上にもなります。6万m²に及ぶ広いセンターでは、入庫順序と移動経路の選び方によって、ベテランと新人で数倍もの生産性の差が生じていました。習熟までに通常2週間かかりますが、人によっては2週間以上かかるケースもありました。また、教育が終わってもベテランとの差は埋めがたいものがありました。そのため、ベテラン、それ以外の従業員ともにストレスが溜まり、モチベーションも上がらないという状況に陥ってしまいました。
関本氏
販売車種の増加に伴い、年間5-10%もの部品増があり、人員の増強、生産性の向上が急務となっていました。そんななか、国際物流総合展でVisual Warehouse®経路案内ソリューションを見つけ、早速、サトーの担当者に連絡をしました。当初は出庫作業で活用したいと相談したのですが、基幹システムの変更が必要なことがわかりました。そこで、より短期間に効果が出る入庫作業への導入を提案いただきました。
わずか2週間でテスト導入。従業員からも「楽だ!」という声が
関本氏
導入にあたっては、担当者の方が何度も現場に足を運ばれ、どのように運用するのがベストかを提案してくれました。当初は、どのように運用できるのかわからなかったのですが、テスト運用がわずか2週間で実施でき、全くストレスなく運用できたことに驚きました。入庫までのリードタイムも30分程度に短縮され、入庫場所に部品が溜まっている状態が解消されました。また、入庫がスムーズになるよう、前工程の人が入庫場所の近い部品をなるべく固めて箱に入れるといった気遣いをしてくれていましたが、それも無用となり効率が上がりました。
福田氏
入庫をナビゲーションしてくれる機器もスマートフォン同様の操作性で、従業員のほとんどがすぐに使いこなすようになりました。驚いたのが、ベテランも「効率が良くなる」といってきたのです。「つい1つだけ入庫を忘れて場所に戻る」、「気を抜いていて場所を通り過ぎてしまう」といった、ベテランでさえ起こしてしまう細かなミスが減ったのは想定外の効果でした。
生産性は大幅に向上。新人教育も最短1日に短縮
大河原氏
実際に、生産性は27%向上しました。また、レイアウト変更のハードルが下がったのも大きなメリットです。これまではレイアウトを変更したくても、ベテランの記憶がリセットされるなどの弊害があり、実施ができませんでした。しかし、Visual Warehouse®経路案内ソリューション導入後は、ナビゲーションで案内されるので、全く問題にならないのです。事実、導入後数回のレイアウト変更ができました。
今後は、基幹システムとの調整を含めて、出庫作業への導入も進めていきたいと考えています。
物流ソリューションの最先端へ
上野氏
日野自動車では、『Challenge2025』という経営戦略に基づいて、SDGsを意識した取り組みを行っています。そのなかには「サステナブルなバリューチェーンの構築」という具体的なアクションが提示されています。まさに日野グローバルパーツセンターは、部品供給というバリューチェーンの最前線です。
この目標を実現するために、Visual Warehouse®経路案内ソリューションにとどまらず、最新のソリューションを導入し、いわば、物流の実験場としての役割も果たしていく心構えです。日野グローバルパーツセンターでうまくいったものは、日本中、さらには世界中の日野自動車の拠点に広がっていくようになればいいと考えています。今後は日野自動車として、MaaSを推進し、さらに進化した物流ソリューションを提供していくためにも、欠かせない役割なのです。
そんな環境で、サトーは現場に何度も足を運び、現場を理解し、現場で成果が出るソリューションを提案してくれる頼もしいパートナーです。システムの専門家でない当社にとって、サトーのような存在は、欠かせないといえるでしょう。サトーからも新たな提案が増えることを期待しています。
お客さまプロフィール
- 事業内容
- 日野グループの国内外の物流企画・業務全般(生産部品、補給部品、完成車物流)物流コンサルティング、物流マテハン・システム開発
- 従業員数
- 635名(2023年4月1日現在)
ご担当者様
上野 享祐 様
関本 卓 様
大河原 稔 様
福田 和也 様
関連リンク
導入事例に関するお問い合わせ
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