株式会社ヤオコー様

土屋 暢弥 様
ロジスティクス推進部
物流担当主事
導入経緯
関東1都6県で205店舗(連結:2024年3月末時点)のスーパーマーケットを展開し、2024年3月期の決算では単体で35期連続の増収増益を達成した株式会社ヤオコー様。2020年6月以降HACCPに沿った衛生管理が義務化されたことにより、同社でも物流センター各所で1日3回巡回による温度記録をしていましたが、人的ミスや帳票管理の煩雑さが課題となっていました。
導入製品・システム

Before
- 1日3回の温度記録は、即時の異常検知が難しく対応が困難だった
- 人手による温度記録は人的ミスが発生し管理精度が低かった
- 紙ベースの帳票ではデータの抽出が難しい
After
- 温度の常時自動取得で異常をいち早く察知、対応が可能に
- 巡回作業が不要に。人的ミスと人手不足を同時に解決
- データ分析が可能となり、強固な品質管理体制を確立
お客さまの声
背景・課題

品質維持、管理精度を高めるにはデジタル化が必須だった
当社は「豊かで楽しく健康的な食生活を提案する」を経営方針に掲げ、1都6県でスーパーマーケットを展開しています。お客さまに安全・安心な商品をお届けするため品質を支えているのが、各所に設置している物流センターです。物流センターでは品質を維持するため庫内の温度管理が非常に重要です。温度異常が発生してしまうと商品廃棄のリスクがあります。商品が流通してしまい、お客さまにご迷惑をお掛けすることは何としても避けなければいけません。
「HACCP CLOUD(ハサップクラウド)」導入以前は、1日3回10数カ所のポイントを巡回して、温度の記録をしてました。巡回者は温度を用紙に記録、表計算ソフトに入力し物流部が確認するという運用フローでした。しかし1日3回の温度記録では、巡回間や夜間に温度異常が発生したときの検知が難しく対応が遅れる可能性があります。夏場は庫内の温度異常が発生しやすいため巡回数を増やしたいと思っていましたが、人手不足もあり以上1日3回のチェックが限度でした。また記入漏れや転記ミスなど人的ミスは、管理精度を低下させる懸念の一つでした。

他にも、記録した帳票は保管することが義務付けられているため破棄することはできず、物理的な保管スペースが必要なことにも悩まされました。紙媒体の帳票ではさまざまな分析ができないことも課題です。例えば季節毎の外気温の影響による物流センター内の温度管理が挙げられます。ベースとなるデータがアナログでは、分析さえできない状況でした。
効果・評価

庫内の温度を24時間365日監視。インシデントを未然に防ぐ
「HACCP CLOUD」は、温度情報の24時間365日常時自動取得はもちろん、異常検知時のメール通知や必要なデータを容易に抽出できる点など、安全・安心の担保に必要な機能が標準で備わっていました。また、1台の親機で多数のロガーをカバーできるため親機の台数を最適化でき、ロガーも1台単位で契約できたためコスト面でのメリットもありました。
安全・安心な商品をお届けするため、庫内の温度には常に注意を払う必要があります。ロガーによる温度情報の常時自動取得は、人的ミスをなくし管理精度は格段に上がりました。庫内の温度状況を常に監視しているため、温度異常の予兆を検知したときはメール通知機能でいち早く察知・対応、インシデントを未然に防ぐことが可能です。

他にもペーパーレスになったことで帳票の保管場所の心配はなくなりました。また、品質管理をより強固なものにするため、巡回にあてていた時間をトラックの荷台の検温にあてる取り組みや、データ分析ができる基盤が整ったので、庫内の温度を適宜調整することでの電力の節約なども考えています。
物流業界の2024年問題もあり人手不足が懸念される中、自動化やデジタル化は課題解決の糸口になります。今後もソリューションを生かして、高精度の管理と品質維持に努めてまいります。
お客さまプロフィール

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