
偽造品の流通は、消費者の信頼を奪うだけでなく企業に大きな被害をもたらす恐れがあります。そのため、商品や情報を適切に管理して偽造や改ざんの被害を防ぐことが重要です。
商品のセキュリティ対策には、偽造防止加工を施されたラベルが役立ちます。今回は、偽造防止の重要性や偽造防止加工の活用例、具体的なラベルの種類などをご紹介します。
目次
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1.商品の偽造防止はなぜ重要?

消費者に安心して商品を購入してもらうためには、商品の偽造を防止するための対策が欠かせません。
偽造品は安全性や品質が保証されないため、消費者にとって偽造品であることに気付かずに購入してしまうことは大きなリスクです。
また自社の商品が偽造や改ざんの被害にあった場合、企業に大きな損失を与える恐れがあります。
金銭的な被害だけでなく企業やブランドのイメージ低下も免れません。企業やブランドのイメージを守るためにも、偽造や改ざんの防止が重要です。
2.偽造や改ざんを防止する加工の活用例

偽造や改ざんを防止する加工が活用されている例としては以下が挙げられます。
- 商品券やチケット、クーポン券などの金券
- 品質証明書や社員証など金銭的な価値はないものの信用を左右する証明書類
- 封緘(封印)シール、商品タグ、パッケージなど商品の信頼性に関わる印刷物
例えば、商品券に凸凹をつけることで偽造を防ぐ方法があります。また特殊なインクや紙質を使用する偽造防止印刷という方法も一般的です。
さらに、コピーによる複製を防止するために、セキュリティ印刷という技術が使われることもあります。この技術では高性能なカラーコピーでも複製できないように、特殊な印刷技術を用いている点が特徴です。
3.偽造・改ざん防止に使われるラベルの種類
印刷物に特殊な加工を施したラベルやシールを用いることによって、偽造や改ざんを防止する効果が期待できます。また万が一偽造された場合でも、発見が容易になります。
ここでは偽造や改ざん防止に用いられる主なラベルをご紹介します。
ホログラム

見る角度によって色が変わる箔をラベルに転写したり、ホログラム加工を施した基材を使用したラベルです。
スキャナーでは光の変化を再現できないため、偽造や改ざん防止につながります。
印刷物の場合はコピーやスキャニングを行うと「複写禁止」「コピー」といった文字が浮かび上がる印刷もできるため、偽造・改ざん防止に活用できます。
文字転移

ラベルを剥がしたときに被着体に「開封済」や「VOID」といった文字が残るタイプです。一度剥がされたことが一目で判別できるため、改ざん防止につなげることが可能です。
また被着体に文字や記号が転写される代わりにラベル本体に文字が浮かび上がるタイプもあります。
ブラックライト

ブラックライト(紫外線)を当てると文字が浮かび上がるインクを使用したラベルも偽造・改ざん防止に効果的です。特殊なインクを使用することによって、印刷物に蛍光色を付与できます。
ブラックライトに反応するラベルは、コンサートチケットをはじめ、紙幣や証明書などの偽造防止、偽造品のチェックを目的として使われることが一般的です。
マイクロ文字(マイクロフォント)

マイクロ文字(マイクロフォント)とは、肉眼では見ることができない極めて小さな文字です。コピーやスキャニングを行うとつぶれて読めなくなるため偽造しにくくなります。
脆質基材

特殊な基材のラベルを使うことによって、偽造・改ざんを防止することも可能です。
脆質基材は、ラベルを剥がそうとすると表面基材が壊れて途中で破れ、きれいに貼り直しができません。これにより、商品が未開封であるかのように見せかける偽造を防止できます。
4.複数の手法を組み合わせると効果的
これまでに紹介した加工以外にも偽造や改ざんの防止につながる手法を施したさまざまなラベルがあります。代表的な例は以下のとおりです。
- ラベルに通し番号を印刷する
- 複雑な模様を印刷する
- チェック用のフィルターを使用することで文字が確認できる印刷を施す
- RFIDの活用で個品管理や流通経路の管理を行う
複数の手法を組み合わせることで、より偽造や改ざん防止の効果が高まります。現場の課題解決につながるラベルの印刷・加工方法を選ぶことが大切です。
5.偽造防止に役立つサトーのセキュリティラベル
サトーでは、偽造防止に活用できる特殊加工を施したラベルを提供しています。
- ゼイラミ
- 貼り付け後きれいに剥がすことが難しく、改ざん防止用途で使用される
- レミラベ®
- 剥がすと被着体に任意の文字が残り、改ざん防止に役立つ
- 特殊ホログラム
- フィルターをかざして真贋判定できる
- 開封検知機能付きNFCタグ
- 開封検知機能により中身の入替などによる偽造を防止
サトーでは数百を超える基材から、表面基材や粘着剤を組み合わせ、さまざまなお客さまのご利用シーンに最適なラベルをご提案いたします。
また品質管理および品質保証に関する国際規格(ISO9001)や環境マネジメントシステムに関する国際規格(ISO14001)の取得、サトー独自の環境基準の制定など安心を提供する環境づくりも行っています。自社プリンターでのテストも行っており、お客さまに安心してご使用いただけるラベルをご提供します。
サトーのセキュリティシール・ラベルの詳細は以下をご参照ください。
6.偽造や改ざんを防いで信頼を守ろう
商品の偽造や改ざんによる被害は全ての企業で発生する恐れがあります。
企業やブランドの信用を守るためには事前に対策することが重要です。
商品の偽造や改ざん防止対策をご検討の際は、ぜひサトーへお気軽にご相談ください。
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