1.コンプライアンスの基本
「仕事のやり方基本要綱(全35条)」はサトーグループの行動指針であり倫理規程です。これは創業者である故佐藤 陽が若い頃から身をもって体験した「日々の仕事をやっていく上において、気を付けなければならない事項」を列記したもので、1982年に作られ、その後改訂を加えながら今日に至っています。また、これを引き継いだ2代目社長の故藤田 東久夫が「サトーのこころ」を執筆し、「サトーの経営ルール」、「経営の着想」、「サトーのエスプリ」を加え「仕事のやり方基本要綱」を補完いたしました。
この「仕事のやり方基本要綱」、「サトーのこころ」には、現実に起こりうる事項に対して、当然「なすべきこと」が具体的に分かりやすく書かれており、社員のコンプライアンス意識を啓発しています。
2.贈収賄防止関連法令の順守
サトーグループの全ての役員と従業員は、国内外における事業活動にあたって、直接あるいは間接を問わず、適用される各国の贈収賄防止関連法令を順守し、健全な商慣行に反するような金銭等の利益供与を行いません。
3.政治家への不適正な便宜供与の禁止
サトーグループは、各国の政治資金規正関連法令を順守し、政治家または政治団体に対し、社会通念上不適正と思われるような寄付、献金または便宜の供与を行いません。
4.独占禁止法の順守と公正な競争
サトーグループは独占禁止法などの公正な競争を維持するための各国各地域の法令など(以下、「独占禁止法など」といいます。)を順守します。
- (1)競合他社との間で、独占禁止法などに反し、お互いの競争を阻害する、価格や数量に関する取り決め、販売先・販売地域の制限等の合意や、これらを疑われるような情報交換などの行為を行いません。
- (2)販売業者との間で取扱商品の再販売価格について合意するなどの行為を行いません。
5.三行提報
「三行提報(さんぎょうていほう)」はお客さま接点や業務最前線の意見を社員が毎日約三行(100~150文字)で提案、報告する仕組みで、1976年以来40年以上続けられています。日々の仕事や職場の中における気付きやお客さま・お取引先さまの声をいち早く経営に活かす全員参画経営の仕組みであり、同時に不透明な事象が事故に至らないように予防措置が取れる態勢を整えながら、悪い情報ほど早く報告することを奨励する風土を築いています。
この仕組みこそコンプライアンス順守を推進するユニークな企業文化づくりの基礎となっています。
6.内部通報制度の整備
国内では、法令違反等行為の未然防止、早期発見のため、内部通報窓口を設置しています。内部通報制度運用規程を定めており、窓口は社内窓口と、独立した外部窓口の2つのルートで通報を受け付けています。また、海外の関係会社向けにはWhistle Blowing Policyを定めており、当社窓口で通報を受け付けています。
7.内部統制
当社は「サトーグループ企業理念」の徹底を図るとともに、取締役会において決議された「内部統制システムの基本方針」に基づき業務の適正を確保するための体制を整備し運用しています。
当社は、世界各国のさまざまな市場、業界、企業の現場における多種多様な顧客課題に対応することを通じ、顧客価値向上に資することをめざしております。企業の社会的責任を果たし、持続可能な成長を実現するためには、現場の主体的活動と組織運営の両面を支える適切な内部統制システムの構築と確実な運用が重要な要素であると考えています。
職務執行に関しては、ガバナンス推進部が「職務権限規程」・「関係会社管理規程」ほか、責任と権限を定めた規程を整備し、適正な運用の管理を行っており、CEO直轄組織である内部監査部が定期的な監査を行っています。今後も、取締役会が内部統制システム全体に関する見直しを継続し、定期的な検証を行うことを通じて、より適正かつ効率的な体制を構築していきます。