基本的な考え方
サトーグループは、企業理念に「お客さまに最も信頼され、お客さまと共に成長し、変わりゆく社会から必要とされ続ける会社になること」というビジョンを掲げ、会社の持続的成長と中長期的な企業価値向上をめざしており、これを支えるコーポレートガバナンス体制の構築と継続的強化が経営の健全性・透明性・効率性を確保する上での重要課題であると捉えています。
この体制の基盤として、当社は監査役による監査機能の強化を図る一方、多様なバックグラウンドを持つ独立社外取締役が過半数となる取締役会構成を実現し、社外役員による透明性の高い経営監督機能の強化を図り、株主をはじめとするステークホルダーのために実効性のあるコーポレートガバナンスの実践に努めています。
コーポレートガバナンスの体制
1.取締役会の体制と運営
当社は、監査役制度の下、監査機能の強化を図るとともに、執行役員制度を導入することにより「経営の意思決定および監督機能」と「業務の執行機能」とを分離させ、意思決定の迅速化を図っています。
経営監督機能を担う取締役会の員数は、定款において12名以内と定めており、2024年6月末時点において取締役8名のうち執行役員を兼務する取締役は2名、社内非業務執行取締役1名、社外取締役5名と社外取締役が過半数を占めており、独立的な立場から経営を適切に監督できる体制にあります。
取締役会は原則毎月開催し、2024年3月期は13回開催いたしました。取締役会では、法令、定款で定められた事項および経営上重要な案件等、取締役会規程に定められた事項を計画的、網羅的に付議し、審議しております。また、取締役会審議の充実を図るため、2018年度より取締役会開始前に、取締役会付議予定の重要議題や業界別の営業施策等の説明、あるいは非業務執行役員協議等を行う場として、取締役会懇談会を開催し、議題に関するさまざまな議論を行うとともに、経営状況や業務執行の理解を深めることをめざしています。
取締役会議長は、従来の持ち回りを改め2020年1月より社内非業務執行取締役を選任し、社内事情を把握している議長が適時・適切な議題の選定や社外役員と執行部との連携促進に主導的な役割を担い、経営上の重要な意思決定と執行部の監督という取締役会の機能の充実と責務遂行を図ってきました。2021年4月より独立社外取締役から取締役会議長を選任する形に変更し、ガバナンス強化の観点から経営に対する監督機能のさらなる強化に努めています。
2021年度に実施された東京証券取引所のコーポレートガバナンス・コード改訂を踏まえ、取締役会の機能を経営上の重要事項審議および監督機能に重点化するため、執行部への決裁権限の委譲を進めるとともに、執行部体制を、社内非業務執行取締役を議長とする経営会議での意思決定と、具体的な業務執行を司る執行役員会に分け、事業推進の迅速化とリスク管理体制を強化しました。2022年度より東京証券取引所の市場区分見直しに伴うプライム市場への移行、また同年の経済産業省「コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針」の改訂を踏まえ、2023年度より執行役員会を執行部の最高意思決定機関の位置づけに変更し取締役会から執行部への決裁権限の委譲をさらに進めるとともに、社内非業務執行取締役もメンバーとして参画する経営戦略会議を新設し中長期経営戦略の方向付けを行うことで、執行部における意思決定の適切性確保に努めています。
2021年4月に設置され、2023年度より執行役員会直下に位置づけられる案件検討委員会では、事業投融資、株式・固定資産の取得や処分、業務提携や重要な契約の締結、事業の譲渡や譲受等、会社がビジネスを推進する上でとらなければならないリスクの検証・分析を行い、執行部の最高意思決定機関である執行役員会審議の質的向上を図っています。
コーポレートガバナンス体制図
2.取締役会の実効性に関する評価
当社は、持続的な企業価値向上に向け、コーポレートガバナンスが有効に機能しているかを検証し、適切な施策を講じるために、取締役会の実効性に関する分析・評価を定期的に行うこととしております。2023年度の取締役会実効性評価の方法および結果の概要は以下の通りです。
1. 評価方法
2024年4月の取締役会で、取締役会事務局より2023年度取締役会実効性評価アンケート(以下アンケート)の趣旨と内容を説明の後、取締役8名および監査役3名に対して、アンケートを配布して全員から回答を得ました。
また、4月に開催の取締役会懇談会(取締役及び監査役全員出席)において、アンケートの回答(無記名集計)をもとに取締役会の実効性評価に関する意見交換を行いました。その後5月15日開催の取締役会において、その実効性の評価方法およびプロセスの妥当性を含めて課題と取り組むべき事項を審議し、2023年度および直近までの取締役会の実効性評価を確定いたしました。
2. アンケートの項目
アンケートは、実効性の向上の進捗が把握できるよう、前年の項目を軸として、コーポレートガバナンス・コード(以下CGC)に基づく以下の7項目15問の形式で行いました。
- 評価項目(カッコ内は関連するCGC番号)
- (a)取締役会の構成(CGC4-6,7,8,11)
- (b)取締役会の役割・責務(CGC2-4,4-1,2,3,8,10,11,13)
- (c)取締役会の運営(CGC4-12)
- (d)取締役会を支える体制(CGC4-8,10,13)
- (e)株主との関係(CGC5-1,2)
- (f)その他、実効性全般に関すること(自由記入)
- (g)資本コストや株価を意識した経営の強化について
- (a)
3. 評価結果の概要及び課題と今後の取り組み
当社取締役会の実効性に関しては、改善への取り組み成果において概ね適切であるとの評価を得ており、2023年度および直近における取締役会の実効性は適切に確保されていると判断いたしました。
一方、実効性評価において課題提示がありましたので、引き続き実効性の向上に努めてまいります。
- (a)取締役会の構成
2023年度において、社外取締役が過半数を占める取締役会は、経営陣に対する実効性の高い監督機能を発揮しているとの評価を得ました。 - (b)取締役会の役割・責務
多様かつ活発な意見が表出され、上程された議題については適正に審議されているとの回答が得られました。
2021年4月より取締役会議長および指名・報酬諮問委員会委員長に社外取締役を選任、2023年4月からは社内意思決定会議や代表取締役の決裁権限を拡大し、経営に対する監督の実効性確保に努めてまいりました。今後は取締役会付議事項について、より骨太テーマが多くなるよう取締役会懇談会や社外役員協議の場を増やし、計画的に開催することで、上程議題や審議内容の更なる充実を目指してまいります。 - (c)取締役会の運営
意思決定を行うに必要な時間、情報量、質は一定の水準以上で提供されているという回答を得ていますが、資料の配信タイミングの早期化、簡潔さについてはさらなる改善余地があるとのご指摘もあり、更なる改善を図ってまいります。 - (d)取締役会を支える体制
資料に関する不明点の事前確認や、追加情報の提供機会は適切に確保されており、取締役会における議論の質の担保に寄与している、との回答を得ています。また、指名と報酬の両諮問委員会については、両者が連動する要素があることから統合すべきではないかとの意見もあり、2024年度にそのあり方について検討してまいります。 - (e)株主との関係
厳しいご意見も含め株主の声が取締役会にて適切にフィードバックされているとの回答を得ています。引き続き株主の具体的な声がフィードバックされるようにするとともに、半期に一度の報告頻度をさらに上げるなどの検討をしてまいります。 - (f)その他、実効性全般に関すること、および(g)資本コストや株価を意識した経営の強化について社外役員の意見が取締役会等に反映される場面は格段に増えており、ガバナンス機能は進化していると思われる、との意見を得ております。他方で、懇談会などの取締役会以外の場が実効性向上に重要であることから、それらの開催頻度を上げるべきとの意見もあり、前述のとおり更なる充実を目指してまいります。
また、プライム市場上場企業として資本コスト経営に取り組むことは欠かせないとの一致した認識が確認される一方で、取締役会としては継続して経営と監視機能を充実していくことがその基本となることも確認されました。指標設定などを含め、取締役会での審議を深めてまいります。
3.役員報酬
役員の報酬制度はコーポレートガバナンス上、極めて重要であることから、当社は役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針を取締役会で決議の上定めており、その内容は以下のとおりです。
- 1.取締役会として、経営の重要な意思決定と経営陣の監督を行うことのできる人財を確保・維持できる「報酬水準」とする。
- 2.持続的な成長と中長期的な企業価値向上に資するものであり、株主を始めとするステークホルダーと価値観を共有できる「報酬制度」とする。
- 3.指名・報酬諮問委員会が合理的で公正かつ透明性のある「報酬決定プロセス」を構築し、これを順守する。
当社の役員の報酬等に関する株主総会の決議年月日は1997年6月27日であり、年額400百万円以内(ただし、使用人分給与は含まない)と決議しております。
また、2021年6月18日の定時株主総会において、2016年から導入するBIP信託制度を用いた業績連動型株式報酬について、先に決定した年額400百万円の報酬限度額とは別枠として決議しております。
執行役員の個人別の報酬は、以下のプロセスにより、指名・報酬諮問委員会が公正かつ透明性の高い審議の実現に向け適切なプロセスを設定し、決定方針との整合性を含めた多角的な検討を行い、これを順守することで決定方針に沿うものと判断しております。
<執行役員の報酬決定プロセス>
役位別基準額・業績連動支給額および支給係数の改訂(取締役会)
原則として特段の状況変化がない限り、この水準、係数は変更しない。(2022年2月)
↓
当該年度評価(会社業績および個人評価)案策定(代表取締役および社内取締役)
会社業績および社長指示各人ミッション達成状況について代表取締役の評価案を基に、社内取締役が協議し、多面的に評価を行う。(毎年5月)
↓
会社業績および個人評価に応じた業績連動報酬の支給決定(取締役会)
評価内容を確認するとともに決定プロセス等に瑕疵がないか確認の上、個人別支給額を決定する。(毎年5月)
なお、2021年4月に設置した報酬諮問委員会(2024年6月現在の指名・報酬諮問委員会)で、上記プロセスを含め報酬全般に亘る検証を行っており、2023年度は5回開催しております。監査役の報酬は、経営に対する独立性、客観性を担保する視点から固定報酬のみで構成され、各監査役の報酬額は監査役の協議によって決定しております。
当社の取締役に係る役員報酬は、固定金銭報酬である「基本報酬」と「業績連動金銭報酬」および「業績連動株式報酬」により構成しており、その支給割合の決定の方針として、報酬総額の水準とのバランスを考慮し役位が上の者ほど業績連動報酬の割合を高めることとしています。なお、非業務執行取締役は固定報酬および非業績連動株式報酬とし、監査役は固定報酬のみとしています。
業績連動報酬に係る指標は、業績連動金銭報酬は個人別課題達成評価を、業績連動株式報酬は全社連結営業利益および連結ROIC達成率であります。当該指標を選択した理由は、金銭報酬については各取締役の役割・責任を踏まえ会社成長に資するモチベーションの向上および信賞必罰のパフォーマンス評価を行うため、株式報酬については事業活動に直結した連結営業利益に資本生産性に関する指標である連結ROIC達成率を加え、株主との利害共有および中長期的な会社成長を促進するためとの考えに基づくものであります。
4.取締役候補者等の選任と解任
当社は選任方針として、取締役会として適切な意思決定および経営の監督を行うために、社内外から豊富な経験と専門性、優れた人格識見を有し、取締役会がその機能を発揮するため積極的に貢献できる者を透明性のあるプロセスの中で候補者として選任しています。
2021年4月より取締役会の諮問委員会として指名諮問委員会を設置しました(2024年6月現在の指名・報酬諮問委員会)。同委員会は独立社外取締役が委員長となり、かつ委員の過半数となる構成としており、個別候補者の選任・解任案の策定にとどまらず、選任方針や基準・手続きの決定、サクセッションプランの検証・検討を含む取締役会の構成・運営全般に係わる検討を行い、取締役会に対して答申・提言を行います。
取締役の選任・解任は以下の基準に基づき判断しています。
a.社内取締役候補者
執行役員の内、以下の各要素を保有すると認定される者
- 中長期視点での戦略的判断力(本質を見抜く力、論理的思考力、先見性、決断力)
- 組織を纏め変革を促し完遂させるリーダーシップ(協働、変革、育成をリードし成果につなげる力)
- 自社および社会への高い倫理性と受託者精神(人格・識見、企業理念への共感、私心のなさ)
- ベースとなる主体性と問題意識(市場、事業、自社資源、自らの資質向上)
- 社業に関する十分な経験・知識と横溢な気力・体力(実績、健康)
なお、代表取締役等の候補者については、上記各要素における優れた資質に加え、卓越した実績・成果が求められる。
b.社外取締役候補者
経営、学識、法務、財務等、異なる専門分野を持つ多様性に留意しつつ、ガバナンス上、社外取締役が半数以上となる構成をめざす。
- 事案の本質を見抜き、経営に対して課題を厳しく指摘できる者
- 当社取締役会等への出席を優先できる者
c.選任・選定手続き
上記基準に基づき、取締役会の諮問に応じて、指名・報酬諮問委員会が協議して候補者案を作成、取締役会に対して答申・提言を行う。取締役会は、指名・報酬諮問委員会の候補者案を基に審議を行い、取締役候補の選任、または代表取締役および業務執行取締役の選定を行う。
d.解任・解職手続き
代表取締役等の役割遂行状況が、客観的な情報を含め上記選定基準に照らし著しく乖離すると判断される場合、取締役会の諮問に応じて、指名・報酬諮問委員会が協議して解任・解職案を作成、取締役会に対して答申・提言を行う。取締役会は、指名・報酬諮問委員会の解任・解職案に基づき合議の上、その役を解くことができる。また、取締役が上記の選任基準の事項を充足しないと認められる場合、取締役会は次期株主総会に候補者として上程しない。
5.独立性判断基準
当社において、社外取締役または社外監査役(以下合わせて「社外役員」という)のうち、以下の各号のいずれにも該当しない社外役員を、独立社外役員として指定するものとします。
- 1.現在または過去10年間において、当社または当社連結子会社(以下「当社グループ」という)の取締役・監査役(社外役員を除く)、執行役員、従業員、理事など(以下「業務執行者」という)であった者
- 2.当社の総議決権数の10%以上を直接もしくは間接的に保有する者、または保有する法人・団体の業務執行者
- 3.当社グループの主要な取引先※1の業務執行者
- 4.当社グループを主要な取引先とする者※2の業務執行者
- 5.当社の会計監査人の代表社員、または社員
- 6.当社グループから役員報酬以外に多額の報酬※3を得ている弁護士、公認会計士、その他コンサルタントなどの専門的サービスを提供する者、またはその法人・団体に所属する者
- 7.当社グループから年間1,000万円以上、または寄付先の売り上げ総収益の2%以上の寄付・助成などを受けている者、または法人・団体の業務執行者
- 8.2.から7.のいずれかに該当する重要な者※4の配偶者もしくは二親等以内の親族
- 9.当社グループの重要な者※4の配偶者もしくは二親等以内の親族
- 10.現在、または過去3年において2.から9.に該当する者
※1.当社の連結売上高の2%以上を占めているもの、または当該取引先が当社グループに対し当社の連結総資産の2%以上の金銭を融資しているもの。
※2.当該取引先の連結売上高の2%以上の支払いを当社グループから受けているもの、または当該取引先の連結総資産の2%以上の金銭の融資を当社グループより受けているもの。
※3.個人の場合1,000万円以上、法人・団体の場合、当該連結取引高の2%以上。
※4.取締役・監査役(社外役員を除く)、執行役員および本部長以上の者、またはこれらと同等の権限を有すると判断される役職者。
6.監査の状況
①監査役監査の状況
当社は監査役会設置会社であり、常勤監査役1名に、独立社外監査役2名を加えた監査役3名で監査役会を構成しております。常勤監査役に関しては、1名の体制となっておりますが、監査役室が設置されて専任の補佐役が配置され、内部監査部との緊密な連携とも併せ、組織的な情報収集・分析と監査役会への報告体制を整えております。社外監査役2名はそれぞれ法律・会計の分野で高度な専門性を持っており、常勤監査役からの報告を基に監査役会において監査活動に対する提言を行っております。監査役は、取締役会に出席し経営意思決定プロセスや内部統制環境の有効性を監査し、必要に応じて意見表明を行う他、会計監査人から定期に監査計画やレビュー結果の報告を受け、会計監査の適法性・妥当性の確認を行って、会計監査人の業務評価を行っております。常勤監査役は、経営戦略会議・執行役員会をはじめとする社内の重要会議に出席し、各種意思決定プロセスや決議内容について監査し、必要に応じて意見表明を行う他、社内取締役との定例の情報交換を通して経営環境・課題の把握に努め、適宜助言も行っております。また、内部統制システムの整備・運用状況、財務報告体制、各種決裁・報告資料の検証・調査のほか、拠点往査や部門責任者からのヒアリングを通じて業務執行状況の確認を行い、適宜助言を与えつつ、活動結果を監査役会に報告する等、監査役会の監督下で多岐にわたる活動を行っております。会計監査人からは四半期毎に監査結果報告を受けるほか、月次で意見交換及び情報の収集を行い、適正な監査ができる環境作りに注力しております。内部監査部門とは常時意見交換を行いつつ、内部監査結果及び財務報告に係る内部統制の評価結果の報告を受け、緊密な連携体制の下で、効率的・網羅的に監査業務を進めております。第74期より監査役室が設置され、社内の規程整備・決裁状況を監査・報告すると共に、常勤監査役及び内部監査部門との連携の下、海外拠点を中心に全社統制・コンプライアンス面の体制整備・運用評価を支援し、要改善点を適宜報告しております。会計監査人との連携については、監査役は会計監査人より監査計画の説明を受け、四半期・期末報告等を通して直接の対話・情報共有を行っております。KAM(監査上の主要な検討事項)についても、選定理由の確認後、定期に検討状況の報告を受け、情報共有を行っております。
②内部監査の状況
当社における内部監査は、7名の体制で業務運営に関する検証と金融商品取引法に基づく「財務報告に係る内部統制評価(J-SOX)」を中心に監査を行っております。J-SOXでは、全社・決算統制面では本社に加え国内2社と海外子会社17社の合計20社を対象として検証を行うと共に、業務・システム統制面では国内以外に米国子会社・マレーシア工場と、第74期より中国子会社を新たに加えて評価を行いました。内部監査部は代表取締役社長及び常勤監査役との緊密な連携の下、リスクアプローチで選定した国内外拠点への往査とリモート監査を通じて、業務体制・運営状況の確認を行い、その結果は監査報告書として代表取締役社長及び社内取締役・常勤監査役に提出され、指摘事項は代表取締役社長より当該部門責任者に対し改善指示が出されています。指摘を受けた部門責任者は改善報告書により改善状況をフィードバックします。これら内部監査の結果は常勤監査役を通して監査役にも報告されております。
③会計監査の状況
会計監査につきましては、「会社法」および「金融商品取引法」の規定に基づき、有限責任 あずさ監査法人により監査を受けております。当社と同監査法人または業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はありません。
7.サトーグループ税務方針
サトーグループでは、税務ガバナンス体制の強化を目的として、税務の行動規範となる「税務方針」を制定しています。
基本方針
サトーグループは「お客さまに最も信頼され、お客さまと共に成長し、変わりゆく社会から必要とされ続ける会社になること」というビジョンを掲げています。これはお客さまをはじめとするステークホルダーからの信頼に基づく「持続的な企業価値の最大化」を意味しています。
サトーグループは、適切な税務コンプライアンスに関する体制・運用の整備、全社員に対する啓発に努め、各国の租税に関する法令等を順守することが私たちのビジョンを体現し、信頼に基づく「持続的な企業価値の最大化」につながると理解しています。
①法令の順守
サトーグループは、各国および国際的な税法、国際機関が公表している税務に関する基準を順守し、社会的なルールや国際的な取り決めに基づいて、全ての企業活動を健全かつ誠実に行います。
②税務リスクの最小化
サトーグループは、税務リスクに対して事前に十分な検討を行い、必要に応じて税務専門家に助言・指導を依頼することで、ステークホルダーからの信頼に基づく「持続的な企業価値の最大化」のために税務リスクの最小化に努めてまいります。
③タックスプランニング
サトーグループは、正当な事業目的を伴わない、あるいは経済合理性のないタックスプランニングは、各国における適正な納税を阻害し、信頼に基づく「持続的な企業価値の最大化」を妨げる要因であると理解しています。
サトーグループは事業目的の伴わない事業体によるタックスヘイブンの利用など恣意的な租税回避を目的とするタックスプランニングは行いません。
④税務当局との関係
サトーグループは、税務リスクの低減のために各国の税務当局に対して適時適切な情報提供を行い、当局との健全なコミュニケーションを通じて、良好な信頼関係を構築できるように努めてまいります。
コーポレートガバナンス報告書
最新のコーポレートガバナンス報告書は、以下のリンクをご参照ください。