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コーポレートガバナンス

基本的な考え方

当社は「変わりゆく社会から必要とされ続け、最も信頼される会社になること。自動認識事業で世界ナンバーワンになること」というビジョンを掲げ、会社の持続的成長と中長期的な企業価値向上を目指しており、これを支えるコーポレート・ガバナンス体制の構築と継続的強化が経営の健全性・透明性・効率性を確保する上での重要課題であると捉えております。

この体制の基盤として、取締役会は独立社外取締役による透明性の高い監視監督機能の強化に引き続き取り組むとともに、取締役会議長(社内非業務執行取締役)が監査役と連携し、スーパーバイザリーボード機能の充実を図ることを通じ、株主をはじめとするステークホルダーのために実効性のあるコーポレート・ガバナンスの実践につとめております。

コーポレートガバナンスの体制

1.取締役会の体制と運営

当社は、監査役制度を採用し、併せて執行役員制度を導入することにより「経営の意思決定及び監督機能」と「業務の執行機能」とを分離させ、意思決定の迅速化を図っております。

経営監督機能を担う取締役の員数は、定款において12名以内と定めており、本報告書提出時点において取締役8名のうち執行役員を兼務する取締役は3名、非業務執行取締役1名、社外取締役4名と社外取締役が半数を占めており、独立的な立場からの意見や提案を受け、経営の監視機能を強化しております。

取締役会は原則毎月開催し、2020年3月期は12回開催いたしました。また、取締役会とは別に非業務執行役員協議及び社外役員協議をそれぞれ1回実施し、執行に関わらない役員のみで中長期的な経営課題の把握と整理を行いました。

取締役会では、法令、定款で定められた事項及び経営上重要な案件など取締役会規程に定められた事項を計画的、網羅的に付議し審議しております。

また、従来、社外取締役を含む非業務執行取締役の「輪番制」としていた取締役会議長に社内非業務執行取締役を選任いたしました。これは、社内事情を把握している議長が、適時・適切な議題の選定や社外役員と執行部との連携促進に主導的な役割を担うことが、経営上の重要な意思決定と執行部の監督という取締役会の機能の充実と責務遂行に寄与すると判断したためです。

さらに、取締役会の審議の実効性を高めるため、毎回、取締役会開始前に取締役会付議予定の重要議題や業界別の営業施策等の説明を行う取締役会懇談会を実施し、議題に関する様々な議論を行なうと共に社外役員の業務執行理解を深める場とするほか、事業投融資、株式・固定資産の取得や処分、業務提携や重要な契約の締結、事業の譲渡や譲受等、会社がビジネスを推進する上で取らなければならないリスクの検証・分析及び継続したモニタリングを行う「ビジネスリスク委員会」を取締役会直轄組織として設置しております。

その他の主要な案件については、執行役員で構成される経営会議において、当社グループ全体に関する審議及び意思決定を行っており、社内非業務執行取締役及び監査役が出席しております。

また、実効性のあるコーポレート・ガバナンス体制の構築と業務の適正を確保するため、内部統制システムの適切な運用に努めております。

コーポレートガバナンス体制図

2.取締役会の実効性に関する評価

当社では、持続的な企業価値向上に向け、コーポレート・ガバナンスが有効に機能しているかを検証し、適切な施策を講じるために、取締役会の実効性に関する分析・評価を行うこととしております。

アンケートは、実効性の向上の進捗が把握できるよう、前年の項目を軸として、コーポレートガバナンス・コード(以下CGC)に基づく以下の6項目11問の形式で行っています。

①アンケートの項目

評価項目(カッコ内は関連するCGC番号)
  1. a.
    取締役会の構成(CGC4-8,4-11)
  2. b.
    取締役会の役割(CGC4-1,2,3)
  3. c.
    取締役会の運営(CGC4-12)
  4. d.
    取締役会を支える体制(CGC4-8,10,13)
  5. e.
    株主との関係(CGC5-1)
  6. f.
    その他、実効性全般に関すること(自由記入)

②評価結果の概要及び課題と今後の取り組み

当社取締役会の実効性に関しては、改善への取り組み成果において概ね適切であるとの評価を得ており、2019年度の取締役会の実効性は適切に確保されていると判断いたしました。一方、以下に挙げるような課題提示がありましたので、早急な対応を通じ実効性の向上に努めて参ります。

a.取締役会の構成 取締役会は、経営陣に対する実効性の高い監督機能を発揮しているとの評価を得ています。但し、2020年6月19日に開催しました定時株主総会以降、社内取締役及び社外取締役が同数となりましたが、出来る限り早期に社外取締役が多数となる構成とすることを基本方針として再確認しております。また、同株主総会において、上場会社経営経験を有する社外取締役が選任されました。取締役会の多様性確保については、引き続き課題として取り組んでまいります。
b.取締役会の役割 取締役会議長及び取締役会事務局の取り組みにより、議題内容や上程時期等については改善が図られているとの回答が得られました。今後、取締役会懇談会での担当役員による事前説明や取締役会諮問委員会であるビジネスリスク委員会の検証強化により、更なる充実が図られるようにしてまいります。また、社外役員と執行役員の接点を増やし、社外役員を含む取締役会と執行役員との間で双方向の意見交換が行われていくことが重要であるとの意見があり、懇談会の充実を図る他、社外取締役の社内会議への出席により、社外役員と執行役員が直接意見交換・情報共有を行う機会を増やしてまいります。
c.取締役会の運営 資料の事前配布について改善が図られているという評価がなされていますが、更なる改善を進め、取締役会へ適切に議題が上程されるように努めてまいります。
d.取締役会を支える体制 不明点や追加情報の提供の機会は適切に確保されており、取締役会懇談会、非業務執行役員合同ミーティング、社外役員懇談会等における情報共有により取締役会における議論が活発に行われているとの回答を得ています。また、取締役会議長を社内非業務執行取締役に固定し、ビジネスリスク委員会委員長を兼務したことにより、取締役会の実効性が高まったとの回答を得ています。引き続き、取締役会懇談会、非業務執行役員合同ミーティング等における情報共有を継続してまいります。
e.株主との関係 半期毎にIR室から取締役会へ、IR活動により得られた株主の声のフィードバックを実施しております。引き続きIR報告を継続していきますとともに、より具体的な株主の声が取締役会に報告されるようにいたします。

当社取締役会は、今回評価の内容と共有した課題を踏まえ、実効性をさらに高めてコーポレート・ガバナンスの強化と持続的な企業価値向上を目指して参ります。

3.役員報酬

①役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針に係る事項

役員の報酬制度はコーポレート・ガバナンス上、極めて重要であることから、当社は役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針を定めており、その内容は以下のとおりです。

  1. 1.
    取締役会として、経営の重要な意思決定と経営陣の監督を行うことのできる人財を確保・維持できる「報酬水準」とする。
  2. 2.
    持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するものであり、株主を始めとするステークホルダーと価値観を共有できる「報酬制度」とする。
  3. 3.
    取締役会が合理的で公正且つ透明性のある「報酬決定プロセス」を構築し、これを遵守する。

当社の役員の報酬等に関する株主総会の決議年月日は1997年6月27日であり、決議の内容は年額400百万円以内(但し、使用人分給与は含まない)であります。
また、2016年6月の株主総会において新たな業績連動型株式報酬としてBIP信託制度を導入した際、当該報酬については先に決定した年額400百万円の報酬限度額とは別枠とすることが決議されております。

報酬諮問委員会については、社外取締役が取締役会の過半数を占める構成になっていたことから、2018年5月の取締役会において、諮問委員会で一部の役員による協議を行うよりも取締役会において全員で審議すべきという結論になり、廃止いたしました。本年6月の株主総会以降、従来のように社外取締役が過半数という体制ではなくなるものの、次年度以降、再び社外取締役が過半数となるよう早期の人選準備を行うことを前提に、取締役会の総意として諮問委員会を置かず、取締役全員の協議を行うことといたしました。取締役会で公正且つ透明性の高い審議の実現に向け適切なプロセスを設定し、これを遵守することを通じて取締役会の監督機能を強化してまいります。

以下のプロセスにより、取締役会で合理的で公正且つ透明性のある審議を行います。

<執行役員の報酬決定プロセス>

役位別基準額・業績連動支給額及び支給係数の改訂(取締役会)

原則として特段の状況変化がない限り、この水準、係数は変更しない。(2019年3月)

当該年度評価(会社業績及び個人評価)案策定(代表取締役及び社内取締役)

会社業績及び社長指示各人ミッション達成状況について代表取締役の評価案を基に、社内取締役が協議し、多面的に評価を行う。(毎年5月)

会社業績及び個人評価に応じた業績連動報酬の支給決定(取締役会)

評価内容を確認するとともに決定プロセス等に瑕疵がないか確認の上、個人別支給額を決定する。(毎年5月)

当社の取締役にかかる役員報酬は、固定金銭報酬である「基本報酬」と「業績連動金銭報酬」及び「業績連動株式報酬」により構成しており、その支給割合の決定の方針として、報酬総額の水準とのバランスを考慮しつつ、役位が上の者ほど業績連動報酬の割合を高めることとしております。

また、業績連動報酬に係る指標は、業績連動金銭報酬が全社連結営業利益達成率と個人の課題達成評価、業績連動株式報酬が全社連結営業利益及び連結EBITDA達成率と個人の課題達成評価であります。当該指標を選択した理由は、全社業績については、金銭報酬に対しては事業活動に直結した営業利益とし、株式報酬についてはより本質的な稼ぐ力を示すEBITDAを加えた結果であり、これらの業績結果のみならず、中長期的な会社成長に資する各人の取組み評価を含め反映すべきとの考えに基づくものであります。

なお、経営の監督を担う社内非業務執行役員及び独立社外役員の報酬については、その役割から固定報酬のみで構成しています。

4.取締役候補者等の選任と解任

当社は選任方針として、取締役会として適切な意思決定及び経営の監督を行うために、社内外から豊富な経験と専門性、優れた人格識見を有し、取締役会がその機能を発揮するため積極的に貢献できる者を透明性のあるプロセスの中で候補者として選任しています。

取締役等候補者の選任・選定(解任・解職)に際しては以下の基準に基づき判断しています。

a.社内取締役候補者

執行役員の内、以下の各要素を保有すると認定される者

  • 中長期視点での戦略的判断力(本質を見抜く力、論理的思考力、先見性、決断力)
  • 組織を纏め、変革を促し、完遂させるリーダーシップ(協働、変革、育成をリードし成果に繋げる力)
  • 自社及び社会への高い倫理性と受託者精神(人格・識見、企業理念への共感、私心のなさ)
  • ベースとなる主体性と問題意識(市場、事業、自社資源、自らの資質向上)
  • 社業に関する十分な経験・知識と横溢な気力・体力(実績、健康)
    尚、代表取締役等の執行部候補者については、上記各要素における優れた資質に加え、卓越した実績・成果が求められる。

b.社外取締役候補者

経営、学識、法務、財務等、異なる専門分野を持つ多様性に留意しつつ、以下の各要素を保有すると認定される者の選任を行なう。

  • 事案の本質を見抜き、経営に対して課題を厳しく指摘できる者
  • 当社取締役会等への出席を優先できる者

c.選任・選定手続き

上記基準に基づき、社内外の取締役が協議して候補者案を作成し、取締役会に上程、審議する。任期を1年とし、毎年判断する。

  • 社内取締役については、社外役員の意見を参考に候補者案を作成する。
  • 社外取締役については、社内・社外役員による推薦者リストを参考に、社内取締役の協議を踏まえ、候補者案を作成する。

取締役会が少人数であり、且つ社外取締役が半数以上を占めていることから、諮問委員会による事前審議を行うよりも、取締役全員が審議に参加することが、より適切な判断ができると考えており、取締役会での審議充実を目指す。

d.解任・解職手続き

代表取締役等の役割遂行状況が、客観的な情報を含め上記選定基準に照らし著しく乖離すると判断される場合、取締役会が合議の上、その役を解くことが出来る。また、取締役が上記の選任基準の事項を充足しないと認められる場合、取締役会は次期株主総会に候補者として上程しない。

以上のような施策によって、実効性のあるコーポレート・ガバナンス体制の維持強化に努めてまいります。

5.監査の状況

①監査役監査の状況

当社は監査役会設置会社であり、監査役4名(うち社外監査役2名)で監査役会を構成しております。各取締役の業務執行が法令・定款に基づいて行われているかを監査するため、取締役会への出席のほか、経営会議をはじめとする社内の重要会議に出席し、各種意思決定のプロセスや決議内容について監査し必要に応じて意見表明を行っています。また、内部統制システムの整備・運用状況、財務報告体制、各種報告資料の検証・調査のほか、会計監査人の独立性や品質の確認等、多岐にわたる活動を行っております。会計監査人からは四半期毎に監査結果報告を受けるほか、適宜意見交換及び情報の収集を行い、適正な監査ができる環境作りに注力しております。監査室からは内部監査結果及び財務報告に係る内部統制の評価結果を定期的に受け、多面的な評価を実施しております。

監査役会における主な審議事項として、スタートアップ期にある海外子会社の業務運営体制、M&A子会社に対する企業戦略の浸透等、ガバナンス面において本社機構が適切に関与できているか注視しております。このような場合、監査役会は海外統括部門及び財務経理部門から定量的、定性的情報を入手・分析し、課題への対処が適切に行われているかを監査し改善事項があれば経営にフィードバックするとともに執行部へ改善を要請しております。

また、常勤の監査役の活動として、監査対象の事案に対しては、現場に立脚した正しい情報に基づき監査活動を展開すると共に、社外監査役と情報共有しそれぞれ専門的な知見と客観的視点からの意見のもとで協議する等、監査役会を有効に機能させ、また、会計監査人、監査室と連携して企業の健全で持続的な発展に貢献できるよう活動を行っております。

②内部監査の状況

当社における内部監査は社長直轄の監査室(担当:6名)が担当しており、独立した立場で客観的に評価を行うアシュアランス業務とアドバイザリー活動を実施しております。期初に立てた監査計画に基づき、ガバナンス、リスクマネジメントおよびコントロールの各プロセスに関連する経営諸活動の遂行状況を評価、改善するため、国内外の事業所を対象に業務監査を実施しております。その結果は監査報告書として社長宛に提出され、指摘事項は当該部門の責任者に対し改善指示されます。指摘を受けた部門責任者は改善報告書により改善状況をフィードバックします。これら内部監査結果は監査役にも報告されます。

③会計監査の状況

会計監査につきましては、「会社法」及び「金融商品取引法」の規定に基づき、PwCあらた有限責任監査法人により監査を受けております。当社と同監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はありません。

6.サトーグループ税務方針

サトーグループでは、税務ガバナンス体制の強化を目的として、税務の行動規範となる「税務方針」を制定しています。

基本方針

サトーグループは「変わりゆく社会から必要とされ続け、最も信頼される会社になること。自動認識事業で世界ナンバーワンになること」というビジョンを掲げています。これはお客さまをはじめとするステークホルダーからの信頼に基づく「持続的な企業価値の最大化」を意味しています。
サトーグループは、適切な税務コンプライアンスに関する体制・運用の整備、全社員に対する啓発に努め、各国の租税に関する法令等を順守することが私たちのビジョンを体現し、信頼に基づく「持続的な企業価値の最大化」につながると理解しています。

①法令の順守

サトーグループは、各国および国際的な税法、国際機関が公表している税務に関する基準を順守し、社会的なルールや国際的な取り決めに基づいて、全ての企業活動を健全かつ誠実に行います。

②税務リスクの最小化

サトーグループは、税務リスクに対して事前に十分な検討を行い、必要に応じて税務専門家に助言・指導を依頼することで、ステークホルダーからの信頼に基づく「持続的な企業価値の最大化」のために税務リスクの最小化に努めてまいります。

③タックスプランニング

サトーグループは、正当な事業目的を伴わない、あるいは経済合理性のないタックスプランニングは、各国における適正な納税を阻害し、信頼に基づく「持続的な企業価値の最大化」を妨げる要因であると理解しています。
サトーグループは事業目的の伴わない事業体によるタックスヘイブンの利用など恣意的な租税回避を目的とするタックスプランニングは行いません。

④税務当局との関係

サトーグループは、税務リスクの低減のために各国の税務当局に対して適時適切な情報提供を行い、当局との健全なコミュニケーションを通じて、良好な信頼関係を構築できるように努めてまいります。

コーポレートガバナンス報告書

最新のコーポレートガバナンス報告書は、以下のリンクをご参照ください。

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