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全員参画経営ー3行からの変化

全社員が3行127文字で経営に参画する「三行提報」

「全社員が毎日、三行で社長に提案・報告する。」それがサトーグループで40年以上受け継がれる独自の制度「三行提報(さんぎょうていほう)」です。一人一人の社員の問題意識を高め、創造性を引き出すと共に、企業として外部環境に適応して大小の変化を起こし、持続的に成長するための基盤となっています。

日本で開始された三行提報は、世界のサトーグループ拠点のうち、これまで約20カ国でも導入され、順次拡大しています。拠点によって提出ルールは異なります。

「三行提報」とは

「三行提報」は、社員が毎日欠かさずに、経営トップに宛てて「会社を良くする、創意・くふう・気付いたことの提案や考えと、その対策の報告」を約三行(127文字)にまとめて提出する制度です。

市場情報やお客さまの声、職場における気づきなど、毎日、現場から多くの提案や報告が書かれた「三行提報」が提出されています。それを見た経営トップがしかるべき各部門(または幹部・担当社員など)へ必要な指示やフィードバックを行い、改善や情報共有の連鎖といったアクションが導かれます。

三行提報の仕組み
三行提報システム

「三行提報」から生まれた改善事例の一部をご紹介します。

  • 事例1食品ラベル表示の正確性を高める提案で「食の安心・安全」へ

    食品業界では、パッケージラベルに印字される賞味期限や消費期限などの日付情報が正確であることが大切ですが、現場では年表記を間違えるなど、誤印字による食品事故も起こっていました。そこで、消費期限の打ち間違えがないよう、正しい日付以外が入力できないチェック機能の追加を提案し、それがトップの指示のもと、ラベル発行ソフトウェアの標準機能として迅速に実装されました。

  • 事例2お客さまの現場の声に応え、IoTサービスを迅速に改善

    ラベルプリンタの稼働状況をクラウド上で24時間365日見守る保守サポート「SOS (SATO Online Services)」について、「社内のセキュリティが厳格なため、ネットワークにつないでの利用が難しい」というお客さまの声が「三行提報」で明らかになりました。経営トップが各部門に共有し、携帯通信網を利用したSIM通信でもSOSへ接続できるよう、迅速にサービスが改善されました。

  • 事例3オフィス受付や接客スペースの改修

    「受付ロビー内でお客さまが電話できるスペースがなく、社外に出て電話されている」という「三行提報」を受けた、ロビーへのフォン・ブースの設置、また「夏の猛暑の中でご来社されたお客さまへおもてなしの強化が必要」という「三行提報」を受けたウォーターサーバーの設置など、価値のある提案は即座に実行されています。

このほかにも、古くは「三行提報」から女性社員の制服の廃止、データ印の廃止(手書きサインとなり効率化)、非喫煙手当の支給(現在は形を変えた健康増進アクション手当へ)など、多くの改善事例が生まれています。

日本で生まれた「三行提報」は現在、米国、欧州、アジア、オセアニアなど世界のグループ拠点において導入され、日々、活発な提案・報告が寄せられています。入力・閲覧のプラットフォームは世界共通で、提出された三行提報のトレンドの見える化や、データベース検索で情報を取りに行くだけでなく、フォローしたいキーワードを登録しておくことで、そのキーワードが含まれる情報を受け取ることもできます。自部門、自拠点だけでなく全国や世界で情報をいち早く共有・活用してフィードバックし合うことで、元のアイデアをさらに良いものにしていく好循環を生み出す仕組みです。

日本およびグローバルで、優れた三行提報を年2回表彰

小さな変化と行動が「あくなき創造」を支える

「三行提報」があることで、社員は経営への参画意識を持ち、常に問題意識を持って行動することが習慣化します。また日々、三行提報で提案される小さな変化に応えていくことで、気づく力や考え工夫する力、実現するための行動力が養われていきます。

一方の経営トップは、「三行提報」から吸い上げた情報を経営判断に生かして必要な変化を起こし、その行動の結果をまた「三行提報」でモニタリング・改善していくことの繰り返しによって、企業全体をとりまく環境の変化をつかみ、常に次の打ち手を考えて実行し続けることができます。

一人一人の社員の声をありのままに見た経営トップが、次々と小さな変化や、それに続く大きな変化を主導する。そして、三行提報による会社の変化を体験した社員は、経営参画意識ややりがいを高めて、さらに主体的に行動する。「個」と「全体」が統合される仕組みによって、サトーグループの変化と行動による「あくなき創造」のマインドが維持されているのです。

「三行提報」の歴史

1976年、「三行提報」は創業者の佐藤陽の発案で、B5サイズの社用箋への手書きで開始されました(当時は「企業日報」と呼ばれていました)。

その後、1990年に2代目の社長 藤田東久夫が就任。「三行提報」はそれまでの「減点主義」から、提出に対してポイントを与える「加点主義」へと変わり、社員への報奨制度も拡充されました。これにより、社内では「義務」意識から、「トップに声を届け、変化を起こそう」という「権利」への意識変革が図られ、提出率も99%台を維持するようになりました。「三行提報」はその後も、企業文化を支える大切なDNAとして、また経営の根幹をなす創発インフラとして、各経営者に受け継がれ、世界へと広がっています。

手書きで書かれていた頃の三行提報

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