CO2排出量削減による地球温暖化抑止は、持続可能な社会の実現のために必須の活動となっています。その責任を全うすべく、サトーグループは事業活動におけるCO2排出量を把握し、具体的な削減策を推進しています。
事業活動における環境負荷低減のグローバル中長期目標として、「2030年度CO2排出量目標:2016年度対比50%削減」を設定します。
中長期の環境経営目標と進捗
取り組み項目:日本における環境負荷低減の進捗と中長期目標
GHG排出量の実績と目標
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対象範囲 | 項目※ | 2016 年度実績 |
2021 年度実績 |
2022 年度実績 |
2023 年度実績 |
2030 年度目標 |
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グローバル | Scope 1、2 | 11,931 | 10,252 | 8,709 | 12,188 | 5,965 |
2016年度対比 | - | △ 14.1% | △ 27.0% | 2.2% | △ 50% | |
日本 | Scope 3 | 299,300 | 332,652 | 314,271 | 318,269 | 232,856 |
2021年度対比 | - | - | △ 5.5% | △ 4.3% | △ 30% |
- ※Scope 1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)
- ※Scope 2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
- ※Scope 3:Scope 1、2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)
- ※2023年度よりScope1排出量に海外を含めた算定を行っています
変動要因分析
Scope1、2は、2023年度より海外の算定対象拠点を追加した結果、2016年対比2.2%増となりました。昨年度と同条件で算定した場合のGHG排出量は11,202t-CO2(2016年度対比 △6.1%)です。
また、日本国内のGHG排出量削減の主な取り組みである北上事業所でのCO2フリー電力の利用が、電力会社の倒産により利用不可となったことが影響しGHG排出量増となりました。
削減方法
Scope 1、2では、2023年度は海外拠点での太陽光発電の調達が拡大しました。引き続き再生可能エネルギーの利用促進と省エネルギーに取り組みます。
また、北上事業所の電力を改めて再生可能エネルギーの購入に取り組むなどの社内バリューチェーンの改善を行い、目標達成にむけた取り組みを推進します。
Scope 3では、特に排出量における構成比の高いカテゴリー1(購入した製品・サービス)、11(販売した製品の使用)、12(販売した製品の廃棄)を重点課題とし、主要製品のカーボンフットプリント算定から得られた結果をGHG排出量削減へつなげることや、更新を行ったプリンタの回収スキーム拡充、使用済みインクリボンやラベル剝離紙のリサイクル促進を通じた取り組みを進めます。
取り組み① 自己消費型発電設備(太陽光発電システム)の導入
CO2排出量削減による地球温暖化対策を積極的に進めるため、2018年に日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)の賛助会員となりました。JCLPは、持続可能な脱炭素社会の実現には産業界が健全な危機感を持ち、積極的な行動を開始するべきであるという認識の下に設立された日本独自の企業グループです。JCLPへの参画を通じ、賛助会員である太陽光発電システムメーカーと連携し、2020年9月に自己消費型発電設備を北上事業所に導入しました。年間発電量は想定で約22万kWh、年間CO2排出削減量は約115 t-CO2になります。
取り組み② 環境に配慮した商品の提供によるお客さまの環境負荷低減
「ノンセパ®」は台紙の無いシール・ラベルです。原料となる木材の使用量を削減するだけではなく、製造工程の短縮や廃棄物(台紙)排出が無くなることにより使用エネルギーの削減につながります。また、台紙付きラベルと比較し1巻当たり約40%長くラベルを巻くことができます。
取り組み③ グリーン調達の推進
環境負荷低減に配慮した調達のために、サトーグループでは、2007年に環境マネジメントシステム規格(ISO14001)に準拠した独自の認定制度「サトー・グリーン・ファクトリー(SGF)」を制定しています。ISO14001を取得されていないお取引先さまに対してSGFで定めた基準の順守をお願いするとともに、導入支援や定期的な監査を行っています。SGFでは①環境方針の制定、②環境負荷(電力消費、廃棄物排出量)の監視、③環境負荷低減活動の推進、④関連法規制の順守の評価基準を設定しています。
取り組み④ 再生可能エネルギーへの切替え
特殊なバーコードプリンタの開発・製造およびシール・ラベル商品を生産する北上事業所(岩手県北上市)は2020年10月、再生可能エネルギー供給電力会社と新たに契約を締結し、北上事業所で使用する電力を全て再生可能エネルギー(調整後排出係数ゼロ)に切り替えました。この切り替えによる年間CO2排出削減量は約1,214 t-CO2になります。今後、他拠点についても再生可能エネルギーへの切り替えを積極的に進めていきます。
取り組み⑤ 物流拠点の全照明機器のLED化
2019年から進めておりました日本の物流拠点2ヶ所(埼玉県加須市、奈良県大和郡山市)の全照明機器のLED化が2021年2月に完了しました。この切替えによる年間CO2排出削減量は約86 t-CO2になります。