サプライチェーンのグローバル化やお客さまニーズの多様化により、サプライチェーンの管理の難易度が上がっています。この管理が稚拙だと調達・生産・物流・販売の各段階でムリ・ムダ・ムラが発生し、適切な商品を適切なタイミング、分量で効率的に投入することが難しくなります。すなわち、サプライチェーン管理の巧拙が企業の競争力に影響を与えるとともに、それが適切でないと過剰発注や製造工程における歩留りの悪化の要因となり、廃棄物増加やそれによる地球環境の深刻化を加速する可能性も高まります。
私たちの自動認識ソリューションは現場のモノを可視化します。例えばお客さまのサプライチェーンの各段階において、商品や部品といった在庫品の「何が・どこに・いくつあるのか」という情報の入力や記録を簡便にし、管理の質を高めます。結果、現物と帳簿との差異が縮小し、在庫の適正化とそれによる廃棄物の減少に寄与します。
サプライチェーンがグローバル化するアパレル業界のお客さまにおいては、国内のみの事業展開に比べてリードタイムが長期化するため、在庫数や入荷予定数を加味してより早期に発注する必要があります。そのため、欠品を予防するために必要量よりも多く発注し、過剰在庫や廃棄量の増加につながるリスクをはらみます。私たちはグローバルサプライチェーンにおけるモノの流れを可視化するソリューション「大車輪® SaaS Global」で、「商品がどこにあり、いつ届くのか」という情報をサプライチェーン全体で正確に把握することを支援。お客さまは、より精度の高い需要予測、生産計画、販売計画によって競争力を高められるとともに、廃棄物の減少が可能となります。
バーコードの代わりにセンサーなどのより進んだ自動認識技術を用いたソリューションの開発も進めています。IDといった「属性データ」に留まらず、モノの重さや温度といった「状態データ」をリアルタイムに把握することも出来るのです。例えばシャンプーや化粧品の容器に重量センサーをつければ、販売後の消費者の使用状況が分かり、メーカー企業はこれらのデータを収集・分析することで、無駄のない生産・物流計画、原材料の発注、ひいては廃棄物のさらなる減少につなげることが出来ます。
食品市場では、主に食材の使用期限や賞味期限を管理する商品やサービス、ソリューションを提供することでフードロスに対峙します。
例えば食品スーパーや飲食店向けに、商品に付いたバーコードや2次元コードを、店舗入荷時に読み取ることで、「どの仕入先から・いつ・どの賞味期限の商品が入荷したのか」を自動で記録して管理するためのシステム(プリンタ、読み取り機、ラベル、保守サポートなど)です。販売期限を可視化することで、お客さまが最適発注や無駄を低減する販売計画を立案することをお手伝いしています。
同時に販売期限が近い商品に貼る値引きラベルやそのラベルを発行するプリンタの提供を通じても、店舗における食品廃棄物の低減に寄与します。
食品製造業界向けには、原材料入荷から、製造・製品出荷までの工程管理の高度化を支援するソリューションを提供しています。例えば「Trace eye® FOOD-Pro」です。2次元コードを用いて、正確な入出庫作業による先入れ先出し運用の徹底、精度の高い在庫管理による原材料のロット別使用期限管理の向上、そして製造時の誤配合・誤投入の防止による歩留り率、不良率の改善を実現。食材廃棄の低減をサポートしています。